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ご無沙汰してるのだー
え、そうだよね?!桃赤めずらしい! 裏垢探さなきゃっ…!!
やっぱし桃赤も良き!
赤
桃
黄
青
橙
紫
熱中症気をつけて😖🎀
高校生の夏
先生からHRで「今日は転校生が来ている」 との知らせを受けた
別に転校生が来たからと言って 日常が変わるわけではないけれど
先生が職員会議でいない間 クラスは転校生の話題で持ち切りだった
話す相手もいない中 俺は1人誰とも話さずに 空を見上げているだけ
別に嫌われているとか そう言う訳では無い
ただ、空気なだけ
たったそれだけのことだ
ガラッ...
音を立てて入ってきたのは 先生と淡い桃色髪の青年
先生は黒板にスラスラと 文字を書いていく
七瀬 桃
黒板に記された文字
それが彼の名前だろう
桃
何故だろうか
さっきから桃というやつは 俺の方ばっか見てくる
まあ俺には関係ないことだから 引き続き空を見ていた
桃
ふと声のした方を見ると 真横には背の高い彼
桃
桃
赤
俺に向けられた言葉なのは 分かっているけど 仲良くするつもりなんてない
こうやって無視していたら いつかは距離なんて離れていくから
結局永遠の友情なんて 真っ赤な嘘なんだ
そんなもの あるわけないから
チャイムが鳴って 先生が教室から出ていくと
一気にぞろぞろと 俺の隣に人が集う
と、初めから質問攻め
可哀想にと他人事のように思いながら 鉛筆を走らせる
空は毎日違うから、 いつ見ても飽きない
それを記録したくて 俺はここ最近 毎日空の絵を描いている
と、窓から見える近くの電線に ー羽の鳥がとまる
たまには鳥も描いてみようかなんて
そんなくだらないことを考えていると 教室に国語科の先生が入ってきた
今から授業が始まるのだと思うと あまりいい気分にはなれなかった
赤
無事部活も終わり 靴箱で履き替えている頃
外から大きな雨音が聞こえる
赤
その瞬間 俺は絶望を覚えた
勿論傘なんて持ってきていない
流石にこの大雨で歩いて帰れ なんて言われたら それなりの覚悟は必要だろう
もういっそ学校で 朝を迎えてしまおうか
などと適当なことを考えていると 廊下の奥から数人の声が聞こえてきた
俺以外にもまだ人が 学校にいることに驚きだったが
俺はその声の主が 靴箱まで来るのを待った
橙
靴を履き替えている中 橙が口を開く
青
紫
桃
黄
紫
桃
桃
赤
靴箱の奥で小さな人影が見えた
桃
赤
何か見覚えがあると思ったら 俺の隣の席のやつ
声も性格も分からないやつに 何故か惹かれた
青
桃
桃
紫
赤
小さく俯いて首を横に振る彼
桃
桃
赤
運良く俺の家も駅前の近くだ
黄
桃
赤
そうやって決まったペアで 今日は帰ることになった
4人と別れた後 狭い傘の中で2人肩を並べて歩く
桃
赤
赤
桃
赤
それっきり 赤は黙ってしまった
赤
桃
赤
心做しか少し赤の元気が ない気がした
無言なことには変わりないが さっきから様子がおかしい
ちゃんと前が見えるように 傘を持っているが
電柱にぶつかりそうになったり 何も無いところで躓いたりと
本当に危なっかしい
ポスッ...
桃
急に赤が俺の方に 寄りかかってくる
また転けそうになったのかと思い 赤の顔を伺おうとしたら
顔を真っ赤にして 息切れている彼
桃
名前を呼んでも 反応は無い
ただ俺の方に段々と 体重が乗っていくだけ
桃
雨の中人を運ぶなんて いくら小柄な奴でも到底無理だ
俺はたまたま通りかかった タクシーを拾い 自分の家へと向かった
桃
タクシーを降りて 自分の家のベッドに運んだところ
さっきから赤は 顔を顰めて唸っている
タオルで濡れた髪を拭いたり ベルトを緩めて楽な体制にしたりと
やることが色々あって 焦っていると
横から袖を弱々しく 掴まれる
桃
赤
赤
赤はそう告げると 眠ってしまった
俺が離れることが 心配だったのだろうか
それにしても
不意にさっきの彼の言動に 可愛いと思ってしまった俺は おかしいのだろうか
その時俺の顔が熱かったのは 気の所為ということに しておこう
赤
赤
目を開けると 見覚えのない部屋一面に 覆われる
桃
辺りを見回せば 今日一緒に帰った 桃色髪の転校生が目に入る
赤
桃
赤
気づけば沢山迷惑を かけてしまっている気がする
咄嗟に出た誤りの言葉を 並べるのを遮るように 彼の言葉が横から飛び交う
桃
桃
赤
桃
桃
どうして初対面なのに こんなに俺に 尽くしてくれるのだろう
現在の彼の行動を、意図を、
俺は読み取ることが出来ない
赤
気づけば俺は おかゆを食べた後 眠ってしまったらしい
横には冷えピタや薬、水 おかゆの食器
そして綺麗な寝顔
彼も俺の看病に 手をかけすぎたせいで 眠ってしまったようだ
興味本位に彼の髪に 優しく触れてみる
赤
ふんわりとした桃色の髪
近づくほどほんのり香る甘い匂い
間近で見ると 整った顔がよく目立つ
転校生のくせに って少し羨んでしまう
ザーッ ...
赤
外を覗くと 曇り空で 雨が降っていた
不規則な雨音が 窓を打つ
少しじめじめした空気が 肌に触れる
そんな普通のことでさえ 彼がいることで 全てが特別に感じる
桃
赤
桃
桃
赤
赤
桃
赤
桃
俺は気づけば
もうとっくに 君色に染まっていたみたい .
えんど
桃赤書くのめずらしいので ちゃんと目に焼きつけてください
裏垢の新連載 来週末くらいに投稿する
たぶん