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ヘタリア / 菊中心
※流血表現あり(軽めのグロ) ※原作設定を一部改変しています → 大阪さん・京都さんはSD(県擬人化)として登場 ※公式とは無関係の二次創作です ※忠誠・従者要素あり。苦手な方はご注意ください
エセ関西弁などあります 個人はまだアニメを 四期の途中ら辺で 二次創作なので少し知っている感じです キャラ崩壊が苦手な方は 避けてください
夕暮れ前の商店街。日差しは和らぎ、風鈴と屋台の 呼び声が心地よく響く。
大阪さん
大阪さん
菊
そんな会話の最中ーー突然横の薄暗い路地裏から 刺すような声が飛んできた
止まる空気
京都さんが静かに足を止めて 扇子を閉じる手がかすかに震えた。
京都さん
大阪さんの頬の筋肉がピクリと引きつり、 無言のまま振り返る
大阪さん
しかし、当の本人はーー菊は何も言わない
ただ、ほんの少し口元に微笑みを乗せて
菊
大阪さん
菊
その後ろで、京都と大阪の視線が 獣の様に鋭くなる。
大阪さん
京都さん
それでも二人は表面上何事も無かったように、 屋台をめぐった
菊
京都さん
京都さん
大阪さん
笑顔のまま、怒りを胸に抱えたまま 忠誠心が、爆発をぐっと抑えていた
菊
大阪さん
京都さん
菊
菊
京都さん
大阪さん
そして
大阪さん
大阪さん
菊
京都さん
菊
にこやかに見送りながら、 玄関を閉めたその瞬間
誰にも聞こえない声で、
菊
家から少し離れると、 二人は同時に立ち止まりーー
大阪さん
京都さん
そして一気に走り出す。菊には決して 見せれぬ本性を、静かに解き放って
京都さん
大阪さん
大阪さん
目は鋭く、怒気は静かに膨れあがっていく。 標的の顔ーー鮮明に脳裏に焼き付いていた
裏通り。店も灯りも届かない、 人目のない狭い路地
壁に押付けられた男達が震えている。
京都さん
京都さん
答えない。答えられない。ーーその瞬間
ドゴッ
大阪さんの拳が なんの躊躇もなく振り抜かれた
顔の部分が砕け、男は地面に崩れ落ちる
京都さんが足を踏み出す
京都さん
大阪さん
大阪さん
そして徹底的にーーーーー 地面に叩きつけられていく
その数分後
菊
探しに来たらしい菊の声が、路地の入口から 響く
血の匂い、呻き声。 そしてーー その直後
京都さん
菊
ぱっと菊の目を後ろの手で覆ったのは大阪だった
大阪さん
菊
京都さん
京都さん
そのまま、両側から抱きかかえられるように ふわりと浮かんだ
抵抗もせず、菊はただ目を閉じた
従者に抱かれて帰る主 道の奥、呻き声だけがまだ残っていた。
血の匂いが残る裏路地から、少し離れた所でーー
大阪さんは菊をそっと下ろす
菊
大阪さん
大阪さん
暫しの沈黙。蝉の声だけが、空気を埋める。
菊はふと、大阪さんの拳ーーその腫れた指先に 視線を落とした。
菊
菊
大阪さん
大阪さん
菊
菊
大阪さん
玄関を潜り、靴を脱ぐ。
菊
大阪さん
大阪さん
そのまま和室へ指導され、畳の中央に 案内される。
菊
大阪さん
きょとんとしながらも、素直に正座をする 大阪 その間に菊は救急箱を持ち出す。
そっと、その血に滲む拳を取り、 濡れた脱脂綿で優しく拭う。
菊
菊
大阪さん
その顔には、小さなにやけた笑み
大阪さん
その瞬間
菊
大阪さん
大阪さん
思わず肩を震わせた大阪さんに、 菊は首を傾げる
そこへ、玄関の引き戸が開く音。
京都さん
和室に顔を出し、菊の横で手当てを受けている 大阪さんの姿を見た瞬間、目を細める。
菊
菊
京都さん
にこにこしながら、そっと菊の横に腰を下ろす
菊
菊
京都さん
京都さん
にやにやと微笑こんで、手を差し出す京都。
菊は無言で手を取り、やはり優しく、丁寧に包帯を巻いていく。
薄灯りの中、二人の従者は、静かに誇らしげに、 そして満たされたように微笑こんでいた。