テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
⸻朝食
朔矢
朔矢がキッチンからトーストを運んでくると、テーブルの上には、バター、苺ジャム、はちみつ……と甘い瓶が並ぶ
麗央
ぽそっと呟いた麗央は、まだどこか眠たげな顔のまま、椅子の上でちょこんと体育座りしていた
零斗
零斗が頭をくしゃっと撫でながら、椅子の背をとんとんと叩く
麗央
零斗
言いながらも、膝掛けをかけてくれるあたりが、完全に甘やかし
龍牙
龍牙が静かに置いたマグを、両手で持つ麗央
麗央
龍牙
麗央
スプーンをくるくるしながら、ほわっとした湯気に顔を近づける様子に、4人全員が目元をゆるめたのは言うまでもない
朔矢
朔矢がにやにやしながら、指でピョンと跳ねた髪を押さえる
麗央
朔矢
麗央
朔矢
朔矢のふざけた声に、麗央はぷいっと顔をそらす
でも――その横顔は、耳まで真っ赤だった
蓮
蓮が焼いたスクランブルエッグを麗央の皿にそっと乗せる
麗央
蓮
麗央
零斗
零斗のマグを手にして、ちびちびとココアを飲む麗央
それを見て、零斗が思いきり顔をしかめる
零斗
麗央
零斗
ぶつぶつ言いながらも、まったく奪い返す気配がないのが零斗らしい
麗央
麗央が、もそっとつぶやく
麗央
朔矢
麗央
言葉を探すような声に、蓮がコーヒーを口に運びながら言う
蓮
麗央
蓮
蓮
麗央
朔矢
朔矢の悪ノリに、再びクッションが飛ぶ
蓮
麗央
蓮
麗央
朔矢
麗央
――そんな風に、わちゃわちゃと騒がしいのに、どこか優しい
まるで、前夜の“キス”が、家族みたいな安心感を生んでしまったみたいに
麗央はまだその空気に慣れないけれど、誰かのスープをすするときの“ちょっとしたくすぐったさ”が、なぜか心地よかった
麗央
誰に言ったわけでもないその一言に、4人の手がぴたりと止まったのを、麗央は知らない
けれど、誰かがそっと口元を緩めた
龍牙
そんな朝だった
麗央
コメント
11件
尊いとしか言いようがない…
最高🥹💓
れおくんにいわれなくてもまた来ますぅぅぅぅ!! 一日に2回投稿はもう主さんの事大好きですって🤦🏻♀️😍次も待ってます!頑張って👊🏻❤️🔥