つづき
あの日から
何十年経っただろうか
isg
あの日からずっと、俺は彼を待ち続けた
俺は成長して、あの時の彼よりも大きくなった
今の季節は冬
いつも遊んでいる庭には、山茶花'サザンカ'が咲き誇り
純白の雪をバックに庭一面に赤色に染まっている
花言葉は、困難に打ち勝つ、ひたむきさ、理想の恋、愛嬌、永遠の愛
とても素敵な花言葉だ
isg
息を吐く度、白い息が口から出てくる
息を吸う度、喉が凍る様に冷たくなる
isg
照英…俺ずっと待ってるよ、
後何時間でも、何日でも、何年でも、何十年でも…
照英を思う度に、胸が熱くなる
これが…恋っていうのかな…?
isg
ガラッ
父親
isg
父親
父上から大切なお話…?
isg
なんだか俺は妙に嫌な予感を感じた
isg
父上は少々黙って、小さく
父親
isg
俺は一瞬父上が何を言っているのか理解ができなかった
嫁ぐ…?俺、男だよ?、なんで急に?なんで勝手に決めてるの…?
isg
俺は言葉が出なかった
怒りでは無い、ただただ、困惑しか感情が湧かなかった
父親
父親
父親
父親
isg
isg
父親
isg
isg
全くそんな事は思ってない
本当は今すぐにでも拒否したかった
でも…
父上には、優しくしてもらったから
恩を返したい、父上の迷惑になりたく無い
isg
父親
父上はその場で泣き崩れた
成長した俺に余程感激したらしい、「ありがとう…、ありがとう…」と泣きながら連呼していた
そして式当日
痣は化粧で隠し、式を迎える
isg
本当は高貴な女性の人が着るのだろう、綺麗な白無垢を丁寧に着付けしてもらい
俺の顔は普通、ただの平凡だが、化粧の人がとても上手、めっちゃ綺麗に化粧してもらえた
化粧の人
母上は、俺の事を毛嫌いしている為、あんまり近寄ってはこない、多分これ'嫁ぎ'もただの政略結婚だろう
ま、慣れている為俺もスルー
そして、父上の方は
父親
涙脆い為めっちゃ泣いてる
isg
俺はあたふた…
父親
isg
isg
父親
isg
変なとこで切ります…