短編集

俺は何を勘違いしてたんだ

自分の好きな人が自分のことを好き なんて

何億分の1の確率なのに

なんで俺は自分が好かれてるって 勘違いしてたんだろう

ある日聞かれた好きな人のこと

この日から俺の希望の光は消えていった

お前だよって言ったらどんな顔 すんのかな？

男って聞いた瞬間

俺にもチャンスあるじゃん、って思った

でも、そんなことあるはずなかった

なんて、カッコつけて、強がって

俺って本当に、かっこわる

その日からだった

ジェルがなーくんのことを話すように なったのは

なーくん、なーくんって

俺の気持ちも少しは考えろよ

そんなこと思ってても口には出せない

だって、嫌われたくないもん

いたとしても、それはジェルじゃない だろうな

だって、この学校に何人女がいると 思ってるの？

可愛い子なんていっぱいいるし

ジェルのことなんてきっと眼中にないよ

悪いけど

これが俺だから

好きな人には幸せになって欲しいとか

そんなこと言えるほど俺は大人じゃない

ごめんね、ジェル

これでジェルが失恋して俺のところに くる

完璧じゃん

両思いになるなんて奇跡が起こらない 限り無理な話

これでもうジェルは俺のもの

あーあ、

奇跡、起こっちゃったよ？