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月が天高く登る夜空の下で優しく潮風に撫でられる私は鎮まることの無い胸の痛みにただうずくまることしか出来なかった。
ハルナ
刺すような熱気の日中から一転、風が心地よく靡いている。
駄目なんだ、駄目だったんだと。 私に優しく教え諭すように潮騒と夜風が私を包む。
来世で会えたなら、なんて歌の世界だけの話
私は今が恋しくてたまらない。
これからが苦しくてたまらない。
諦めの悪い二度の足掻き。それでも届かぬ叶わぬ恋。
戻れない場所。
進んでいく背中。
寝ても醒めてもこれが現実。
彼の世界に
もう、私はいない。
私のこれからに
もう、彼はいない。
消えない後悔 変わらない未来 それでも、まだ私は…。
カケル
ハルナ
クシャクシャに潰れた泣き顔を上げると昼間見かけた顔がそこには立っていた。
カケル
カケル
ハルナ
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
カケル
カケル
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
カケル
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
カケル
そうぼやきながら彼は派手柄のハーフパンツから煙草を取りだし煙をふかした。
ぷかぷかと夏の夜空に煙草の煙が浮かんでは消えていく。私はただそれを眺めながら彼の言葉をきいていた。
カケル
カケル
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
カケル
カケル
ハルナ
カケル
カケル
カケル
カケル
ハルナ
カケル
カケル
カケル
カケル
彼の一言ずつが私の核心を突いていた。 図星、それ以外表しようがなかった。
ハルナ
カケル
ハルナ
ハルナ
カケル
ハルナ
カケル
そういうと彼は私に煙草とライターを差し出した。
ハルナ
ふかした煙がいやに目に染みる。
カケル
ハルナ
ハルナ
煙のせいでどうにも涙が止まらない。
しかし、どうしようも無い私はこうしてまた煙にもたれかかって眠るのだろう。