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桃赤

もうなんなの…っ

なんで成人した俺が女子高生になって高校に行かなきゃいけないの?!

なんでこんなにスカート短いの!

俺男なんだけど!?

事の発端は数日前

はぁ?!

画面の先から聞こえる母親の言葉に俺は声を上げた

赤~母~

だから、従姉妹の為に高校生になってって言ってるのよ

絶対に嫌だ

赤~母~

従姉妹の為じゃない!可愛がってたでしょ?

その言葉に昔を思い出す

確かに可愛がってはいたけども

それとこれとは違うでしょ!

俺そもそも男っ!

赤~母~

似てるじゃない

そういう問題か?

従姉妹というのは現役女子高生の "赤鬼 莉奈"ちゃんで俺とは全く性格が違う5歳年下の女の子

よく双子か間違われていた

だが最近は遊ぶこともないし会ってすらいないのに

一旦落ち着くために持っているカップに口をつける

………………なんで俺なの

念のため理由を聞く

赤~母~

あの子高校生になって入学式以来学校に行かず遊び回ってるらしいのよ

赤~母~

このままだと成績もやばいし留年になっちゃうって私のお姉ちゃんから連絡が来てお願いされたの

いや知らんがな

赤~母~

莉犬はあの子と顔が似てるし

赤~母~

莉犬は暗記系得意だし、クラスの人達の名前と顔はすぐ覚えられるでしょ?

まぁ、授業とかは一回聞けばなんでも解けたりしたけどさ

赤~母~

それに、学校には莉犬の知り合いもいるし♡

…知り合い?

赤~母~

ん〜それはね

赤~母~

行ってからのお楽しみ♡

結局引き受けてしまったけどさ!!

無理に決まってるでしょ〜っ

今は全然見た目違うって絶対

莉奈ちゃんは腰まで伸びたストレートの赤髪に緑の瞳

一応ウィッグにカラコンはしたけど…

窓の反射で映る自分が視界に入る

……………変…かな…

モブ

あ!赤鬼〜!!!

後ろから呼ばれる声に肩が動く

モブ

おはよ!

モブ

珍しいね学校来るの

えっと…確かこの子は…

モブ

てか初めて?

モブちゃん、おはよう

挨拶をするとモブはキョトンとした表情を見せる

モブ

え もしかして緊張してる?

えっ?してない してない!

早くも初っ端から疑われるわけにはいかず咄嗟に手を前に出して否定する

モブ

だよね〜w赤鬼だもん!

モブ

早く教室行こ!

う、うん

ガラッとドアを開くと一斉に視線を向けられる

そりゃあ入学式以来なんだから当たり前か

コソコソと話されるまま教えてもらった席に鞄を置いて座る

………………懐かし…

席は窓際の1番後ろで学生時代と同じ位置だった

いつもここで音楽を聴きながら窓の外を見ていた記憶がある

昔のことを思い出しているとチャイムが鳴り、先生が教室に入ってきた

先生

出席取るぞ〜

なんだかこの声もどこか懐かしい

先生

____…赤鬼〜

先生

おい赤鬼

あぇ、あ はい…!

思わずガタッと椅子を鳴らす

先生

……お前やっと学校来たのか

モブ

先生いつも怒ってたよね〜

モブ

そうそうw

先生は少し黙ってから口を開くと周りの生徒たちが楽しそうに笑った

バレないように胸を撫で下ろす

その後もホームルームは続きチャイムが鳴ると先生は教室を出て生徒たちはワイワイと騒いでいる

俺は頬杖をついてずっと窓の外を見ていた

あの、赤鬼…さんだよね

前の席に座る人が振り向いて可愛らしい笑顔を向ける

制服を見る限りは男の人みたい

あ、えっと…うん。そうだよ

苗字は、だけどね

僕の名前は 黄志紀るぅとです

礼儀正しい人だな

おr……私は赤鬼莉奈

呼び方はなんでもいいよ

莉奈ちゃんが学校に来ることになったら話しとけばいいし

じゃあ莉奈ちゃんって呼ぶね

僕もるぅとでいいよ

うん。るぅとくんね

…………っ

大丈夫?顔色悪いよ

あー…ごめん。少し頭痛くて…保健室行って休んでくるね

分かった!先生には言っとくから

ありがとうと言って俺は教室を後にした

ボスっと身をベッドに投げ込む

頭、痛い

きっと昨日夜更かししたからだろう

こんなこと知ったらあの人怒るかな

…………会いたい

どのくらい会ってないかな…

てか、なんで昨日の夜クラス写真とクラスメイトの名簿持ってくんの

お陰様で寝不足なのですが?!

ハァ…

体を起こし座ったまま地面に足をつける

そろそろ一限始まるかな

今のところバレてないみたいだけど

…油断はできない

莉奈ちゃんって普段どんな性格なんだろ

スカート短すぎ…

こんなの履いてんの…?理解できないんだけど

その瞬間背後に重みを感じ、目を見開いた

なーにぶつぶつ言ってんの?

莉犬

名前を呼ばれ、ウィッグが外れる

正確に言うと外された

ぇ……

鼓動が速くなるのを感じる

振り向いて視界に入ったのは

久しぶり莉犬

さとみくんだった

え、知り合いって

この事?!

お母様…この人

紛れもなく

恋人なのですが…??

お母様…??

ぁ…え、な、なんで…さとみくんが…っ

なんでって俺此処の先生だって言わなかった?

…あ

さとみくんは俺をバックハグしながら首筋にすりすりと擦り寄ってくる

忘れてたの?

さとみくんは少し笑い混じりに言って俺の髪を指先でいじり始めた

で?なんで莉犬が此処にいるの?

えっと…

どうしよう…これ言っていいのかな

でも嘘ついて怒られたくないし

実はね____…

ふーん、成程ね

一通りの内容を話し終わると彼は俺の髪で遊びながら、なぜ俺が此処にいるのか理解したらしい

……でもなぁ…

さとみくんはどこか納得のいかない様な表情をしている

不思議に思いながら次の言葉を待つ

さとみくんはぶつぶつと何か狼狽えている

耳をすませてみれば

…でも…………この格好はないだろぅ………なんでミニスカにニーハイ……しかも黒て……それにシャツのボタン2つも開けて………それからダボっとしたセーター………良くない…………しかもピアス…っ…なんちゅー格好しんの…………耳や尻尾まで隠して……っもっと他にあっただろ……

何を言ってるんだコイツは

………ねぇさとみくん。俺一応高校時代ボタン2つぐらい開けてたし、ピアスもしてたよ。セーターだってダボってt…っ

そうじゃないんだよ!

さとみくんは光の速さで俺を方を向き両肩を掴んだ

いいか?あの時と今の莉犬は違うんだぞ?勿論あの時の莉犬も良いよ?シャツのボタン2つ開けてチョーカーをつけ、シャツもセーターもダボっとしててキスマを隠すために常に長袖に萌え袖で、俺の後をついて来る姿は可愛い子犬、少し長い髪の毛を耳にかける姿は天使の様で、立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花、ココアやお菓子とか甘いものを食べている時のあの幸せそうな顔…っゲームで負けて悔しがる姿、エッチで顔赤らめながら恥ずかしがる姿、『やめて』と口では否定しつつも体は俺にされるがままになるところ、喧嘩して怒って頰を膨らますあの仕草、仲直りする時ぬいぐるみを抱きしめながら涙目でいつもより上目遣いで謝って来る姿、俺の家に泊まる時俺のパーカーを勝手に着て『へへ…さとちゃんの匂いだぁ』ってはにかむ姿、クッションを抱き枕にして気持ちよさそうに眠ってる姿、振り向く仕草、あの笑顔、全てg

もういいっ!//

……あの時と今では何が違うの…

え?全てに対してエロがつくんだよ

………は…?

俺と付き合い始めて半年ぐらい経った時からだった…初めは可愛さだけだったのに…次第にエロが加わり始めた…少し伸びた髪を結ぶ時の腰つき、シャツ一枚でベッドの上で割座をして足の間に両手を置くあのポーズ、ベッドの上で見せるあのトロ顔、イキ顔…(省略)…全てにエr

もういいから//恥ずかしい!

ハァ…とにかく

暫くして落ち着いたさとみくんは口を開いた

もうそんな格好すんな

えっ、でも莉奈ちゃんが…

お前の頼みならアイツも聞くだろ

そうかな…

なに?それともこういうの気に入った?

…〜っ//んな訳あるか!

そう言うとさとみくんは楽しそうに笑った後俺を押し倒して耳に顔を近づけた

でも次こんなことしたら

襲うから

一気に低くなった声にビクッと体が動く

…っあぅ…ひゃ…っ//

耳を舐める音が久しぶりで鮮明に聞こえる

…っ

さとみくんの吐く息が移動していくのを感じる束の間首筋にピリッと痛みが走る

今回のお仕置き、な

と言ってペロッと痛みの走ったところを舐めた

~ end ~

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