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配信後の楽屋。 SNSを眺めていた俺は、あるワードに目を留める。
💬「ななジェル夫婦尊い!」 💬「やっぱりジェルくんとなーくんは公式夫婦。」
そうやって冗談交じりに盛り上がるリスナーのコメント。 笑いながらスマホをいじっているジェルの横顔を見た瞬間、胸がざわついた。
桃
橙
桃
橙
橙
ジェルはいつも通り軽く笑って受け流す。 けど俺の表情は硬いまま。
桃
橙
桃
桃
ジェルは一瞬ぽかんとして、すぐに茶化すように笑う
橙
その言葉にさとみはぐっと近づいて、ジェルを壁際に追い込んだ。 低い声で囁く。
桃
桃
距離の近さに、ジェルの心臓が跳ねる。
橙
桃
桃
至近距離でそう囁かれ、ジェルは言葉を失った。 さとみの瞳は真剣そのもの。 冗談でも照れ隠しでもない。
橙
必死に笑おうとするけど、頬が熱くなってうまく笑えていない。 どんどん顔に熱がこもっていってるのが俺でもわかる。
桃
橙
ジェルは慌ててさとみを押しのけ、がたんと椅子を引いて立ち上がる。 背中を向けたまま、耳まで赤く染まっていた。
橙
バタバタと足音を響かせて楽屋を飛び出していくジェル。 その背中を見送って、俺は小さく笑った。
桃
スマホ画面に流れる「ななジェル夫婦尊い」の文字をスッと閉じて、その場に静かに座り直した。
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