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ill
lan
何分経っただろうか
いるまはまだこっちへ来てくれない
さっきくれた薬のせいか、 俺の息は弾んでいた
快楽の類いでは無い
俺はこれでは快楽(よろこ)べない
額には冷たい汗が浮かび
心臓の震えが加速する
全身が鼓動と比例して震える
寒い 熱い 気持ち悪い
頭痛が酷くなってきたころ、 声は聞こえた
ill
ill
lan
lan
ill
ill
いるまはそう言うと薬の入った瓶手に取った
ill
いるまの頬は紅潮していた
ill
いるまの指が俺の口へと運ばれる
ill
指が口の中へ 奥の方へと進んでいく
ill
そう言うといるまは薬を何粒か俺の口へ入れた
俺はそれらを呑み込んだ
いるまの狂った愛情さえも呑み込んだ
狂っていても良い
いるまが俺を求めてくれているのなら
ill
ill
ill
俺は歌いた
震える声で
震える体で
いるまの為に
あぁ いつか俺も狂って逝くんだな