ほいっさんリクエスト! 露独英で飲み会!!
BL要素無し
イギリス
とある路地裏の一角にあるバーで、一人ため息をつく紳士が居た。
イギリス
彼の名はイギリス。 数多いる国の化身の一人だ。
皮肉好きで狡賢く、卑怯とも言えるその性格故にフランスやアメリカからは「ブリカス」と呼ばれることもある。(本人は不服)
かつては七つの海を制した覇権国だったが、息子のアメリカにその地位を明け渡し、今に至っている。
イギリス
マスター
静かな空間に容器の音が響く。
此処は最近イギリスのお気に入りになった隠れ名店の一つだ。
マイナーな店舗ながら、いい酒が安く飲めるしサービスも利いている。 そして何よりこの静けさが好みだ。
賑やかな場所よりも静かな場所を。 本当に良い場所は人に言うのではなく隠したい。
まさに彼好みの、いや彼のために作られた店といっても過言ではないだろう。
しかしその静けさは破られることとなる。
カランカラン...(鈴のなる音)
ドイツ
イギリス
店に入ってきたのはドイツだった。
イギリス
ドイツ
イギリス
ニッコリ笑ってやると、ドイツは苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ、
ドイツ
イギリス
ドイツ
やれやれ、フランスやアメリカじゃないだけマシだが出来れば一人が良かったな。
しかし今日はそうもいかないようだ。 タイミングを見計らったかのようにドイツからあらぬ宣告を受ける。
ドイツ
イギリス
ドイツ
グラスをテーブルに叩きつけるのと同時に、再び鈴の音が鳴った。
ロシア
最悪だ。 これならまだフランスやアメリカが来た方がマシである。
そしてこのクソアル中の事だ、きっとこれまでに三軒は飲んできたのだろう。 紅潮した顔が証拠を物語っている。
もうポーカーフェイスも限界を迎え出している。
イギリス
ドイツ
イギリス
ドイツ
せっかくEU離脱できたというのにまた国際協力(笑)かよあの国内投票は何だったんだ!!!!(血涙)
イギリスの禍々しいオーラを感じ取ったのか、ドイツが申し訳なさげに視線を逸らす。 お前のせいだよ。
イギリス
ドイツ
ロシア
イギリス
ドイツ
そんな風に騒いでいると、マスターがドイツの分の酒を持ってきた。
マスター
ドイツ
ロシア
ドイツ
マスター
すると目の前にアイリッシュが一杯置かれる。
イギリス
マスター
イギリス
マスター
横でロシアが笑っている。 もうこれは一発入れていいのだろうか?
ドイツ
ドイツが場の空気を和らげるために提案をしてきた。
ロシア
イギリス
そこからは色々な話をした。
物価上昇がどうだ、インフレがあぁだ等お互い不満を言い合った。
最初は思ってもみなかった。 まさか彼らとこんなに打ち解けて話せるなんて。
国際情勢が緊迫しているこの現代で、 まるで旧友と話すかのように盃を交わし合えるだなんて。
ドイツ
イギリス
ロシア
お互い赤い顔を見合って笑い合う。
時計は12時をとっくに回った。 朝帰りは確定だろう、嗚呼面倒くさい。
...........でも、不思議と
イギリス
喧騒の中、そう思えたイギリスだった。
おわり。
コメント
14件
ん''ん''ッッ大人な方々がお話しとる、これも良き
こういうのを待ってました!!好きです!!!
イギリスって気に入ったものは他人に言わない主義だと思ってる。