テラーノベル
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⸻深夜のリビング
零斗の腕の中で、麗央は小さな寝息を立てていた
パーカーの袖が少し落ち、細い首筋がのぞいている
体温はほんのり高くて、まるで湯気が立つみたいだった
零斗はその肩を抱いたまま、腕にかかる重みに意識を預ける
誰も声を出さず、ただ静かに時が流れていた
ふいに、麗央がもぞり、と動いた
麗央
零斗
零斗が声をかけると、麗央は目を開けるでもなく、
とろんとしたまま顔を上げ――ぽすりと、零斗の頬に唇を寄せた
麗央
零斗
零斗の目が一瞬見開かれる
けれど、麗央はそのまま甘えるようにほにゃりと笑って、次の標的へとふらふら向かっていく
朔矢の前で立ち止まり、じっと見上げる
麗央
朔矢
そう言いながらも、朔矢はわずかに屈み――
麗央が背伸びするようにして、ほっぺにそっと口づけた
麗央
朔矢
次に向かったのは、蓮
普段ならもっとも緊張して接する相手――
けれど、今の麗央には、そんな壁はなかった
麗央
名前を甘く呼ばれたその瞬間、蓮の目元がかすかに揺れる
蓮
麗央
蓮
蓮は椅子をずらして腰を落とすと、麗央がその膝にちょこんと乗ってきた
麗央
ほんのわずかに、唇が触れる
お互いの呼吸が交わるほど近くて、それでいてとても柔らかくて
麗央は何も気にする様子もなく、ふにゃあと笑った
麗央
最後に――龍牙の前に立った
一瞬、龍牙は無言だった
でも、見上げてくる麗央の潤んだ目と、ぎゅっと袖を握る仕草に、小さくため息を漏らす
龍牙
しゃがんで目線を合わせると、麗央がゆっくりと顔を寄せてきた
麗央
龍牙
額に、龍牙がそっと口づけを返す
それに麗央は満足したように笑って、またふらりとその場に座り込む
麗央
零斗
零斗が苦笑して、ブランケットをまたかけ直す
零斗
麗央
零斗
それでも、その口調も、表情も、全部が可愛すぎて――
誰も、責めることなんてできなかった
麗央
ふわふわした声が、静かな夜に溶けていく
4人の男たちの胸に、やさしく、確かに、爪痕を残しながら
⸻毛布の中で、麗央はまた夢の世界へと沈んでいった
だいふく
だいふく
コメント
10件
4人の男じゃなくて子の物語 (小説)を読んでいるすべての人たちの心のなかにだよー…ヤバいしんぞうかいくつあっても足りないよー! 何回も言うけど尊過ぎる!尊過ぎるんですよあなた様の作品は…!✨
一日で四話は天才すぎます🎓✨(*´˘`*)Thanks❣❣
やばい尊い!続き待ってます!めっちゃ好きすぎる!