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だいふく
だいふく
だいふく
⸻余談:とろとろ夜の、つづき
毛布の中で、ぐっすりと眠っていたはずの麗央が―― また、ふいに身体を起こした
目はまだとろんとしたまま。髪は乱れ、頬はほんのり火照っている
麗央
龍牙
4人の視線が、再びそちらに集まる
麗央は困った顔で唇を尖らせた
麗央
龍牙
龍牙がぼそっと呟く
朔矢
朔矢がくすくす笑いながら、耳元でささやく
麗央
零斗
零斗が顔をそらしながらも、耳が赤い
そんな雰囲気のなか、麗央がふらふらと最初に近づいていったのは――朔矢だった
麗央
名前すら呼ばずに甘えるように寄ってくるその姿に、朔矢は目を細めて口元をにやりと歪める
朔矢
麗央
朔矢
顎を軽く支えて、ゆっくり唇を重ねる
舌先が触れた瞬間、麗央がきゅっと目を閉じた
くちゅっ、と小さな音
肩がびくりと震え、それでも逃げずに、ぎこちなく舌を絡めてくる
朔矢
唇を離した朔矢は、名残惜しそうに額を小さく撫でる
そのまま麗央は、朔矢にされるがままになった頬をおさえて、次に龍牙のもとへ
麗央
ぽすん、と膝に座ってくる麗央に、龍牙は少しだけ目を細める
龍牙
麗央
龍牙
ため息を吐きつつも、後ろ頭を支えて、唇をそっと合わせる
深く舌を差し入れられても、びくりと震えるだけで、麗央はちゃんと受け入れてくる
麗央
キスが離れると、顔を真っ赤にしたまま、ぽそっと呟いた
麗央
龍牙
次に向かったのは、蓮
麗央
その名を甘く呼ばれただけで、蓮の瞳にかすかな揺らぎが生まれた
蓮
麗央
麗央が袖をきゅっと握って見上げる
蓮は静かに息を吐き、腕を開いて膝に迎え入れる
そのまま額を合わせて、深く、静かに口づけた
舌を絡めるキスはどこまでも丁寧で、優しいのに熱があった
離れたあと、麗央はちょっとぼーっとした顔で彼の胸にこてんと倒れた
……なんで、こんなに欲しくなるんだ
蓮はその髪を一度だけ撫でて、そっと離した
そして最後に――麗央は零斗の前に来て、まっすぐ見上げた
麗央
零斗
呆れたように言いながらも、目を逸らす零斗の耳は真っ赤だった
零斗
そう言いながらも、膝に乗せた麗央の腰を抱き、唇を重ねる
最初は軽く触れるだけだった――けれど
麗央の舌が触れてきた瞬間、零斗の目つきが少し変わる
零斗
甘く、ねっとりとした口づけに変わり、舌と舌が交わる
麗央
離れると、麗央がぽわぽわした顔でつぶやく
麗央
零斗
麗央
零斗
それでも、肩を抱く腕がどこか緩んでいることに、麗央は気づいていなかった
⸻そして、再び
キスをもらい終えた麗央は、毛布の上にふにゃりと座り込んで、ぽつりとつぶやく
麗央
そのまま床にごろんと倒れ込み、毛布に包まれて寝息を立て始める
その寝顔は、ついさっきまで舌を絡めていたとは思えないほど、無垢で無防備だった
蓮
朔矢
龍牙
零斗
⸻深夜2時。部屋には、甘く、危険な余韻だけが残っていた
コメント
16件
言い方かわいすぎるᐡ⸝⸝> ̫ <⸝⸝ᐡ
嫌いな塾も、 こう言うすごい小説作家様が 居るから耐えられていると 思う…!✨
やばいすごい尊い!