〜プロローグ〜
心地よい風が吹いていた。
今の感情をあっさり否定していくように、顔の額に風が擦る。
今の感情をあっさり否定していくように、顔の額に風が擦る。
「私は焦燥省統括、ソニメ・アクロス」 憎たらしい。殺したい。複雑な思いを抱えながらも。「待ってろ」その一言に任せきって 助け出す。なぜ助けたいのかもわからないのに。
一章:異世界に飛ばされた意味
杉原あらや
やっときた土曜日。今週の一週間は頑張りすぎた。
鳥のさえずりがなければ起きてなかったな。いや、今思えば、『あの時』起きていなければ、こんなことにはならなかったのかもな。
あの時現高校1年生の俺はすぐに歯磨きをし、友達と遊ぶために自転車を走らせた。
いつもは気持ちがいい風が、あの時は不穏な空気が漂っていた。「やべぇ遅れる!!」焦っているあらやは、一度自転車を止め、スマートフォンで時間を確認した。
あと5分。「早くいかねぇと」ハンドルを握り、ペダルに足を乗せ、こぐ準備をした時だった。ドガーーン
杉原あらや
大きな爆発がした。突然に意識がなくなっていく。五感も機能しなくなっていく。
???
意識が遠のいていく中、誰かの声が聞こえた。
焦燥感が強まる中、穴の中に吸い込まれていく気がした。
意識がなくなる最後、謎の何かが言った。
???
杉原あらや
そう言った末にはもう気絶していた。
作者
コメント
1件
角川文庫に入社いたしました。嬉しい限りです。