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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

それは、こんこんと雨降る日、春村 時雨は雨の能力持ちとして生まれた。

幼い時雨

ゲホッゲホッ!!

時雨の母

せっかくの家族でピクニックだけど、今日は中止ね。

時雨の母

外には出ず、安静にしてなよ?

幼い時雨

分かってるよママ…

時雨の母

可哀想に、ごめんね、

親も友達も医者も、みんな俺の能力を可哀想に思った。

そのころ大好きだったおにごっこも、ボール遊びも、

ダチに感染ると危ねえからってほとんどしたことない。

いつも閉じこもっている静かな部屋に聞こえるのは、

外から聞こえる雨音と俺の咳。

こんな能力ならいらねえやと思っていた。

ある日たまたま能力者が人を助けるというテレビを見た。

かっこよかった。俺も、ひょっとしたらこんな俺でもなれるのかもしれないと思った。

氷室 れい

…それから彼は辛い努力をして、強くなったんだ。

火花 灯

そーだったんだ…ていうかよくそんなこと知ってるね、

氷室 れい

僕は優しい人が好きなんだ。

氷室 れい

だから、そんな子のことは何でも知りたいだけさ。

春村 時雨

てめえよ、勝った気になってんじゃねえぞ、ゲホッゲホッゲホッ!!!!!

乙黒 飛烏

黒針が刺さらない!?

春村 時雨

俺の能力、驟雨(しゅうう)で自身を守ったんだよ、

春村 時雨

まあすぐ能力は消えるけどな、ゲホッ!!

春村 時雨

そしてそれだけじゃねえ、俺は今最低体温になった、

春村 時雨

それで作った雨を全部お前に、ぶち込む!!!!!

乙黒 飛烏

まさか、

春村 時雨

雨使技・雫(しずく)!!!!!!

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