主
どうぞ
それから僕は病室に案内された
黄
…
桃
ね、ねぇ
黄
…なんですか
桃
黄お前さ…
桃
生きること諦めてね?
黄
ッ!
桃
…やっぱりな
桃
何があったとは聞かないが
桃
まだ諦めるな
桃
たとえ生存率が0.1%だとしても
黄
…
はじてめてそんなこと言われた
でも嬉しいのかも分からない
それくらい僕は
壊れてしまっていた
黄
…僕はもういいんですよ
桃
え?
黄
もう生きたいと
黄
思いたくても
黄
思えないんです
桃
ッ
桃
じゃあ俺が…
桃
そう思えるように
桃
"してやるよ''
黄
!
それから毎日
うざいと思うほど
桃先生は話しかけてきた
そして色んな話をしてくれた
僕は何もかも初めてだった
沢山話せて、話を聞いてくれて
こんなに楽しんだって
初めて思えた
桃
黄くん!
という呼び名から
桃
黄!
に変わるほどになった
そして何より嬉しかったのは…
(入院したある日のこと)
黄
うー、痛い…
黄
こんなに痛いの久しぶりだ…
トコトコ
黄
やばい、桃先生が来る
黄
とりあえず誤魔化そ
桃
おはよう
黄
おはようございます(小さめの声で
黄
ズキズキ(痛い…
桃
おい
黄
ビクッ
桃
お前体調良くないだろ
桃
無理するな
黄
なんで…
桃
そりゃ分かるだろ
桃
お前のこといつも
桃
見てるんだから
黄
!
桃
担当医舐(な)めるなよ?
まさかそんなこと言われるなんて
僕の体調不良にも気づいてくれるくらい
大切に思ってくれたんだ…
しかも初めて心配されて
ちょっと口調強いけど
それも僕を思って言ってくれてるのだと
感じた
初めて僕は人を信じようと思えた
もっと桃先生と話したい
生きたい
と思えた
そう思ってから僕は変わった
桃先生の接し方とか態度とか性格とか…
桃
おはよ
黄
おはよう
桃
?!
桃
えっ?
黄
?
黄
どうしたの?
桃
いや…
桃
敬語が外れてるから…
黄
あっ嫌…だった、?
桃
いやむしろ
桃
"嬉しい''
黄
えっほんと?!
桃
ほんとだよ
桃
ここで嘘つくやついないだろ笑
黄
そうかもだけど…
桃
あっ体調は?
桃
昨日やばかったからな
黄
今は少し痛いだけだから…
黄
大丈夫、
桃
そ、なら良かった
桃
でも今日は1日ベッドな?
黄
えぇ…
桃
返事ははいだろ?
黄
嫌でも…
桃
「はい」な?(圧)
黄
ハ、ハイ
桃
よろしい
こんな会話をしたのも
桃先生が初めてで
この生活がずっと続きたいなと
と思った
主
おつまる