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Dead Country Japan

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Dead Country Japan

1 - 第1話 Coming of the dead

♥

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2024年04月22日

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キーンコーンカーンコーン〜

一倉

はぁ…やっと一限が終わった…

姫夏

え?もう疲れたの?

隣の席に座っていた姫夏(ひめなつ)が一倉(いちくら)に問う。

一倉

あぁ…もう疲れた…

姫夏

まだあと…五限あるけど…

一倉

あ〜…終わった…人生の終わりだ…

一倉は机上に伏せる。

姫夏

ちょっと〜大丈夫?

一倉

もう…無理だ…

バシッ!

一倉の頭に教科書が突撃する。

一倉

痛ッ!

優雅

一倉

優雅…!

一倉の横には、教科書を筒状に持った優雅(ゆうが)が立っていた。

一倉

痛えな…何すんだよ…

優雅

気合いをぶち込んでやった。ただ、それだけだ。

一倉

力加減考えろよ…!

ガラガラ

一倉

ん?

一倉

え…?

教室の扉が開き、首元を抑える女の子が入ってくる。先程まで賑やかだった教室は沈黙に包まれる。

女の子は扉から二三歩歩き、地面に倒れる。

姫夏

えっ…!大丈…!

がっ!

女の子に向かおうとした姫夏の腕を一倉は掴む。

一倉

なにかおかしい…

姫夏

なにかって…女の子が怪我してるのよ!?

先生

お前ら〜授業を始めるぞ〜

その時、教室に教材を持った先生が入ってくる。

先生

えっ!?

先生は倒れた女の子を見て、すぐに女の子に近ずく

先生

この子は…隣のクラスの西崎さんじゃないか…

先生

西崎さん!大丈夫か!

先生は女の子の肩を揺らす。教室にいた生徒達は一定の距離を取っていた。

その時、女の子は痙攣し始める。そしてソッと起き上がる。

先生

西崎…さん……?大丈夫……?

先生がそっと女の子の肩に手を置くと、女の子は先生の腕をガッと掴み腕に噛み付く。

先生

ウガッ!痛い!!痛いィ!!!

先生

誰か…!誰かァ!!

教室はパニックになる。

姫夏

2人とも!先生が!

一倉

おいおい…!やばいやばい…!

優雅

とにかく…あいつを…!

優雅は掃除道具入れからホウキを取り出し、先生に噛み付く女の子の頭目掛けて振り下ろす。

優雅

おりゃ!

ガッ!ゴツッ!

とても鈍い音が教室中に響き渡る。

一倉

優雅!やりすぎだ!

一倉は優雅を止めに入る。

優雅

はぁ…こいつ…

その時、女の子は先生の腕から離れ立ち上がる。しかし、頭からは大量に出血し、片目の眼球が飛び出ていた。

一倉

なっ……

優雅

こいつ…!

女の子のあまりの姿に、教室はパニックになり教室から飛び出す生徒もいた。

女の子はすぐ近くにいた1人の女子に向かって歩み出す。

奈々恵

いや…来ないで……!

姫夏

奈々恵さん!

一倉

おい!優雅!

優雅

チッ…!この野郎!

優雅は机を踏み台にして大きく振りかぶり奈々恵(ななえ)に近ずく女の子の頭にホウキを叩きつける。

ブシュ!

女の子の頭は完全に潰れ、地面に倒れる。

姫夏

奈々恵さん!大丈夫!?

姫夏は奈々恵の元に向かって走る。

奈々恵

え、えぇ…

一倉

先生!

一倉は先生の元に近く。

一倉

先生!大丈夫ですか!

先生

あ、あぁ…

一倉

早く止血しないと!

優雅

一倉!先生は!

一倉

出血が酷い…噛まれただけなのに…腕の動脈を完全に噛み切っている…

一倉

それに…傷口が…どんどん変色している……

優雅

どうなってんだ……

優雅が先生の噛まれ傷を見ると、確かに色が紫のように変色していた。

先生

4人とも…俺のことはいいから…早く避難しろ…

一倉

避難って…

キャーーー!!!

その時、外から悲鳴が聞こえてくる。一倉がグランドを見ると生徒が生徒を襲い、噛み殺していた。

一倉

なっ……

優雅

あいつら…何をしてんだよ…

一倉

分からない…けど…人を噛み殺してる…平気で…

先生

一倉…!優雅…!

先生は教卓に手を置きながら立ち上がる。

先生

早く…グファ!!!

その時、先生が吐血する。

一倉

先生!大丈…!

ガッ…!

先生は一倉の肩を掴み、言う。

先生

早く…!この3人と一緒に…!安全なところに…

先生

逃げろ!!!

一倉

せ、先生……

先生

グファ…アガ!!!

先生は地面に倒れ、もがき苦しむ。

一倉

先生!

優雅

一倉…!先生の言う通り…早く逃げるぞ!

一倉

でも先生を置いていけるかよ!

優雅

一倉!これは緊急事態だ!先生は俺たちの安全を考えてあんな事を言ってくれたんだ…!ここは先生の指示に従うそ!

一倉

優雅…

一倉

……

一倉

分かった…

優雅

よし…3人とも…!行くぞ!

3人は優雅の声に頷き、教室を出る。

先生

ハァ…ハァ…健闘を祈る…グファ……!!!

ドタ…

3人は廊下を走り、保健室に来ていた。

一倉

優雅…?なんで保健室に…

優雅

あの感じ…もしかしたら医療道具が必要になるかもしれないだろ?

一倉

なるほどな…

一倉は保健室の棚をあさる。

一倉はひとつの瓶を手に取る。

一倉

トロンビン液…?

琴音

止血液剤よ。

一倉

うぉ!?

一倉は驚き背後を見る。

一倉

…琴音(ことね)?

琴音

一倉くん。無事だったのね。

一倉

そっちこそ…。

優雅

お、琴音じゃないか。

琴音

お、優雅

姫夏

あ!琴音さん!

奈々恵

あ、琴!

琴音

皆さん無事で何よりです…

優雅

琴音、お前も一緒に来ないか?

琴音

もちろん。よろしく

一倉

琴音…いったい何が起こってるか知ってるか…?

琴音

…私が知ってるわけないでしょ?

一倉

だ、だよな…

優雅

それを探るのは後だ。とにかく、今は必要な薬品類をまとめるぞ

優雅はそういい、保健室の奥に行ってしまう。

一倉

このトロンビン液って…いわゆる止血剤なのか?

琴音

そう。止血用の薬品。投与すればその箇所は急激に止血される。

一倉

…持っていて損はしなさそうだな…

一倉

てか…なんで琴音そんな薬品に詳しいんだよ…

琴音

私の親…病院の医院長だから。だから分かるの。

一倉

…なるほどな…

優雅

2人とも!もうそろそろ出発するぞ。

一倉

あぁ。分かった。

一倉はバックに薬品をつめ、優雅たちの元に行く。

優雅

よし。まずは学校を出るぞ。

一倉

でもどうやって出るんだよ…正門付近はあいつらが群がってるぜ…?

優雅

誰が正門から強行突破するなんて言ったんだよ…ちゃんと裏門もしくは西門から出る…。

一倉

あ、あぁ…さすがにそのだよな…

優雅

他に質問は?

一倉

いや、無い。

優雅

よし、じゃあ行くぞ。

3人は保健室を出る。

5人は何とか、学校を抜け出した。しかし、街にも奴らは群がっていた。

5人は木の影に身を潜める。

一倉

おい、優雅…これからどするんだよ…

優雅

まさか学校外にも奴らがいるなんてな…

姫夏

あの人たちって平気で襲って来るんでしょ…!?何か武器とか…!?

優雅

武器か…

奈々恵

ピ、ピストルとか…?

一倉

ここはアメリカ合衆国じゃないぞ…

優雅

そうだな…ここは銃がポンポンあるような国じゃないからな…

姫夏

でも…!近くで戦うのは危なくない…!?

優雅

みんな…何か武器になるような物は持ってないか…?

奈々恵

持ってるわけないでしょ…!?

一倉

俺…

一倉はポケットからカッターナイフを取り出す。

姫夏

!!一倉くん!

優雅

カッターナイフか…撲殺が効かなかったやつに…カッターが効くとは思えないが…

一倉

あぁ…保健室からパクってきたやつだからな…刃もそんな良くない…

優雅

確か…この近くには…何かあったか…?

琴音

確か、ホームセンターと交番があるはずよ。

優雅

ホームセンターか…客が奴らと同じになってたら…のんびり買い物なんて出来ねぇな…

一倉

交番なら…少なからず武器になる物があるんじゃないか…?

優雅

確かにありそうだが…お巡りが奴らのお仲間になってないとは限らない…

一倉

でも、お巡りの方が数は少ないと思わないか?

優雅

…ホームセンターに行くより交番に行く方が妥当か…

優雅

よし、交番に行くぞ

4人は優雅の声に頷き行動を始める。

5人は交番に到着する。交番周りは人はおらず、とても静まり返っていた。

優雅

よし…交番に着いたな…

一倉

どうする?

優雅

俺と一倉で交番内を探索してくるから…姫夏と奈々恵と琴音は交番の前で外を見張っていてくれ。

姫夏

わ、分かった…気を付けて…

優雅

おう。

優雅

行くぞ。一倉

一倉

了解

一倉と優雅は交番の扉を開け交番の中に入る。

交番内は物が散乱し、荒れていた。

優雅

酷いな…

一倉

ガサ…ガサ…!

優雅

!!

一倉

!!

優雅

聞いたか…?

一倉

あぁ…

一倉と優雅がデスクの下を覗き込むと、そこには人を食らう血まみれの警察官がいた。

優雅

なっ…!

一倉

クソ…!

警察官は2人を見るや否や、襲いかかってくる。

一倉はポケットからカッターナイフを取り出し刃を出す。

一倉

くッ…!

優雅

一倉…!やれ!

警察官が一倉の肩を掴んだ瞬間、一倉は警察官の頭に向かってカッターナイフを突き刺す。

バタ…

警察官は頭にカッターナイフを刺したまま地面に倒れる。

一倉

ハァ…ハァ…

優雅

一倉!大丈夫か!

一倉

あぁ…なんとかな…

優雅

警察も…やられたか…

一倉

あぁ…見た感じ…奴らを倒すには、頭を刺すのが効くっぽいな。

優雅

なるほどな…ひとついい収穫ができたな。

一倉

あぁ…

一倉

ん?

一倉はしゃがみ、警察官のベルトをあさる。

そこには、皮のホルスターに入った拳銃があった。

一倉

…!優雅…!

優雅

これは…あぁ。本物だろう…

一倉はホルスターから拳銃を取り出す。

一倉

うわ…重てぇな…

優雅

そりゃ、本物だからな。

一倉

優雅…、どうする?持っていくか?

優雅

もちろん。この先、銃は絶対に役に立つ。

一倉

そう…だよな。

一倉はそっと拳銃をカバンに入れる。

優雅

よし。そろそろ出るか。

一倉

だな。

一倉と優雅は交番を出る。

姫夏

2人とも!大丈夫!?中から奴らの叫び声が聞こえたけど…

一倉

あぁ、警察官が奴らと同じようになっていた。

姫夏

そんな…警察も…

優雅

その代わり、拳銃を手に入れた。これはデカイぞ。

姫夏

え!?け、拳銃!?

一倉

あぁ、倒した警察官からパクった。

姫夏

そ、そう…

優雅

もうそろそろ…日暮れだな…とにかく今日は今夜を過ごせる場所を探そう。

一倉

そうだな…

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