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不倫相手に他人の駐車場を使わせる迷惑ママ友

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不倫相手に他人の駐車場を使わせる迷惑ママ友

1 - 私の駐車場に無断で停めてくるママ友の不倫相手

♥

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2022年10月29日

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ユキ

ちょっとケイさん!!

ケイ

はい、なんでしょう?

ユキ

どうしてまだ車を置いてあるの!?

ケイ

えっ!?

ケイ

あの、私今日休みなんですけど……

ユキ

はぁ!?

ユキ

いつも、土日が休みで平日は仕事のはずでしょう!?

ケイ

そうですけど……土曜日に出勤したので、

ケイ

代わりの休みが今日になったんですけど……

ユキ

信じられない!

ユキ

いつも、平日は貸してくれるって約束だったじゃない!

ケイ

えぇ……

ケイ

いえ、そうではなくて……

ケイ

私が仕事の時に、空いてる時間に、という約束でしたよね?

ユキ

あなたは平日仕事なんだから、変わらないじゃない!

ケイ

いえ、あくまで私が出勤している間だけですから……

ユキ

もう!

ユキ

ヒロくんには近くのパーキングで停めてもらうから!

ユキ

あなた、駐車料金払ってよね!?

ケイ

はい!?

ケイ

なんでウチが、ヒロさんが車を駐車する料金を

ケイ

支払わないといけないんですか!?

ユキ

当たり前じゃない!

ユキ

駐車場を空けることができないんだから!

ユキ

本当なら、慰謝料を貰いたいところだけど、

ユキ

息子のこともあるし、ご近所さんだから許してあげてるの!

ユキ

感謝して欲しいわ!

ケイ

はぁ!?

ケイ

あの、それならウチの駐車場に停めている時もお金もらいますよ?

ユキ

まぁ!

ユキ

ママ友なのにお金をせびろうっていうの!?

ユキ

ケチな人ね!

ケイ

えぇ……

ケイ

さっきユキさんがおっしゃったことをそのまま返しただけですが?

ケイ

どうして、ご自分が請求された時はそんなこと言うんですか?

ユキ

あなたが使っていない時に使っているからでしょう!?

ユキ

買っているものを、使わない時間があるなんて

ユキ

もったいないじゃない!

ユキ

それを、私が使ってあげてるの!

ユキ

感謝してよね?

ケイ

感謝って……

ユキ

とにかく!

ユキ

今日は借りれないから、料金は支払ってよね!?

ケイ

はぁ?

ケイ

絶対にウチは支払いませんから!!

数時間後

ヒロ

あの、ケイさん

ケイ

はい?

ケイ

ヒロさん、なんですか?

ヒロ

あの……

ヒロ

いつも、車を停めさせてもらってすみません。

ヒロ

ただ、今日は停めることができなかったから、

ヒロ

パーキング料金を払ってもらえるって聞いたんですけど……

ヒロ

取りに伺っていいですか?

ケイ

はい!?

ケイ

いやいや、なんでウチがあなたの駐車料金を支払うんですか?

ヒロ

だって、ケイさんが今日は停めさせてあげられなかったから、

ヒロ

駐車料金を支払ってくれるって言ってくれたって……

ケイ

あのね、この駐車場はウチが借りているの

ケイ

そんなの、ありえないでしょう!?

ヒロ

そう、ですよね……

ヒロ

でも、俺も支払って欲しいんですけど。

ヒロ

なんで金払ってまで、ユキさんのところに

ヒロ

行かないといけないんですか?

ケイ

知りません。

ケイ

とにかく、ウチは払いませんから。

ケイ

どうしても払って欲しいなら、ユキさんから貰ってください。

ヒロ

はぁ……

数時間後

ユキ

ちょっと、ケイさん!

ケイ

はい?

ユキ

なんでヒロくんの料金を支払ってあげなかったの!?

ユキ

彼が可哀想でしょう!?

ケイ

可哀想、なんて言われましても……

ケイ

そもそも、ウチが払う理由もありません

ユキ

だーかーら!!

ユキ

今日、ヒロくんの車を停めさせてあげなかったから!

ユキ

だから、ケイさんが払う必要があるの!

ケイ

なんですか、それ……

ユキ

今日は私が立て替えてあげたから、次に会ったら返してね!?

ケイ

返すって……

ケイ

私が払う必要のないお金なので、払いません

ユキ

またそれを言う!?

ケイ

とにかく、何をどう言われたとしても

ケイ

ウチが払う理由なんてありませんから。

ケイ

今後、こういう迷惑なLINEは控えて下さい。

数日後

ユキ

ちょっと、ケイさん!

ユキ

また車停めてる!!

ユキ

ちょっと!!

ユキ

無視するっていうの!?

ユキ

それなら、アタシにも考えがありますからね!!

数時間後

ユキ

ちょ、ちょっとケイさん!

ケイ

ユキさん?

ケイ

どうされました?

ユキ

どうされた、じゃないわよ!

ユキ

なに警察呼んでるのよ!!

ケイ

はい?

ケイ

あの、話が読めないんですけど……?

ケイ

どういうことですか……?

ユキ

アンタが平日の昼間にまた車を置いたままにしてるから、

ユキ

こらしめてやろうと思って

ユキ

車の近くにいただけじゃない!

ユキ

なにもしてないのに、何を勘違いしてるの!?

ケイ

は……?

ケイ

あの、今日仕事で今休憩でようやくLINEを確認したのですが……

ユキ

は!?

ユキ

だって、ケイさんの駐車場に車あったわよ……?

ケイ

え……?

ケイ

あ、あぁ……!

ケイ

それ、おそらく夫の車ですね。

ケイ

私が普段置いている駐車場の方が近いですから

ケイ

家に帰らないといけない用事があるって言ってましたし……

ユキ

えっ!?

ユキ

ちょっと……

ユキ

窓ガラス、割っちゃったんだけど……

ケイ

って、えぇっ!?

ケイ

夫の車の窓ガラスを割ったんですか……!?

ユキ

えっ!?

ユキ

ご主人の車、だったの……!

ユキ

あぁ、ヒロくんに車があったら窓を割っちゃえって言って

ユキ

車の特徴を言ってなかったんだわ……

ケイ

は!?

ケイ

ちょ、ちょっと待ってください……!

ケイ

冗談とかじゃなくて、本当に主人の車のガラスを割ったんですか……!?

ユキ

そ、そうよ!

ユキ

あなたの車だと思っていたから……

ユキ

ま、まさかご主人の車だと分かっていたら割らなかったわ!

ケイ

いやいや、私の車でも割らないで下さいよ

ケイ

私達どちらの車のガラスを割ったとしても、

ケイ

警察に通報するのは、当たり前のことじゃないですか?

ユキ

うるさいうるさい!

ユキ

元はと言えば、ケイさんが悪いんでしょう!?

ユキ

いつでも駐車場を空けておかないから!

ケイ

い、いや……

ケイ

たしかに駐車場を貸すという約束はしましたが、

ケイ

それは、あくまでも私が不在の時だけとお話ししましたよね?

ケイ

それを勝手に解釈して、厚かましいと思うんですけど……

ユキ

なんでケイさんにそんなこと言われなくちゃいけないのよ!?

ユキ

と、とにかく!今すぐご主人に連絡して!

ユキ

自分で割ったか、誰かが割ったってことにしておいて!

ケイ

いや……

ケイ

そんなのできるわけなくないですか?

ケイ

というか、犯人を捜す手間が省けたので、

ケイ

このLINEもスクショをとって、主人に送りますから

ユキ

ちょっと……!

ユキ

やめなさいよ!!

数分後

ケイ

あなた、車大丈夫?

リョウ

え?

リョウ

どうして、ケイがそのことを知ってるんだ?

ケイ

実は、車のガラスを割ったのユキさんの知り合いで……

リョウ

ユキさん?

リョウ

あぁ、ママ友の?

リョウ

警察に連絡しちゃった……

リョウ

今後のこともあるし、警察沙汰にはしない方が良いよな?

ケイ

いや、実は窓を割ったのは……

ケイ

その……

リョウ

どうした?

リョウ

言いにくいのか?

ケイ

これ、確かめたことはないんだけど……

ケイ

多分、ユキさん不倫してるの

リョウ

不倫!?

ケイ

そう、それで不倫相手が割ったって……

ケイ

ヒロさんって人なんだけど

リョウ

ヒロ?

リョウ

待って、もしかして知り合いかもしれない……

リョウ

ちょっと確認してみるよ!

リョウ

あとで連絡するから!

数時間後

ヒロ

ケイさん!

ケイ

ヒロさん?

ケイ

どうされました?

ケイ

最近、駐車場が空いてるかの連絡もないのに、

ケイ

いきなり連絡が来るなんて驚きましたよ

ヒロ

それはすみません……

ヒロ

最近、空いているのが当たり前で確認してませんでした。

ヒロ

というか、それどころじゃないんですよ!

ヒロ

どうしてリョウさんの奥さんだって教えてくれなかったんですか!

ケイ

え……?

ヒロ

それを知ってたら……

ヒロ

リョウさんの車のガラスを割るなんてことしなかったのに!

ケイ

えっと、あの

ケイ

お二人って、どういう関係なんですか?

ヒロ

俺、リョウさんが勤めてる会社と取引をしてるんです。

ヒロ

リョウさんのところが、大口契約をしてくれてるから

ヒロ

なんとか経営できていますけど……

ヒロ

あぁ、今回のことで契約を打ち切られるかもしれない……

ヒロ

全部、言わなかったアンタが悪いんだからな!

ヒロ

どうしてくれるんだよ!!

ケイ

いやいや。

ケイ

私のせいにされても困るんですけど……

ケイ

そもそも、どうして車のガラスを割ろうなんて思たんですか?

ケイ

普通、やりませんよね……?

ヒロ

それは、いつも車をきちんと退けておかない

ヒロ

ケイさんが悪いんですよ!

ヒロ

俺、会社を経営してるから時間は融通がきくんです。

ヒロ

ユキさんの旦那の会社も契約をしてくれてるんです。

ヒロ

で、その奥さんをないがしろにするわけにはいかず、

ヒロ

この関係を続けていたんです。

ケイ

えっと、それ私に関係ありますか?

ヒロ

ありますよ!!

ヒロ

せっかく会社も軌道に乗ってたのに……

ヒロ

アンタのせいで台無しだ!

ケイ

えぇ……

ケイ

私だけの判断では分かりかねることなので、

ケイ

主人から連絡してもらおうと思います……

ヒロ

ちょ、ちょっと……!

ヒロ

ご主人に何を言うつもりですか……!

数分後

リョウ

どうも、ヒロさん

ヒロ

リョウさん……!

ヒロ

あの、この度は本当に申し訳ありませんでした。

リョウ

わざとじゃなければ、取引先だし

リョウ

平穏に済まそうとしたんですけどね……

リョウ

悪意があってガラスを割ったそうじゃないですか。

ヒロ

そ、それは……

リョウ

しかも、ユキさんと不倫されてるんですよね?

ヒロ

ち、違うんです……!

ヒロ

不倫、とかじゃなくて

ヒロ

大切な取引先の奥様だからこそ、丁重に対応していて……

リョウ

あぁ、たしかに。

リョウ

ウチとも仕事をするし、彼とはプライベートでも仲いいんですよ

ヒロ

そ、そうなんですか……?

リョウ

彼はとても温厚で、良い人ですよ。

リョウ

しかし、不倫を許せるほど、

リョウ

優しい人間ではありませんよ。

リョウ

あぁ、それとウチとは契約を白紙に戻させて頂きますね。

ヒロ

お言葉ですが、今回の件は仕事ではなく、

ヒロ

プライベートで起きたことですよね……?

ヒロ

それなのに、契約を白紙に戻すって……

ヒロ

理不尽じゃないですか!?

リョウ

何を言ってるんですか?

リョウ

私の大切な車を傷物にし、妻にも酷い態度を取っておいて

リョウ

よくそんなことが言えますね?

ヒロ

そ、それは……

ヒロ

で、でも!

ヒロ

リョウさんの奥様だと存じ上げていれば、

ヒロ

きちんと対応していました……!

リョウ

あなたは、人を選んで態度を変えると?

リョウ

そうおっしゃるのですね?

ヒロ

い、いえ……!

ヒロ

決して、そういう意味ではございません……!

リョウ

私は、仕事に私情を挟む人間ではないと思っていましたが、

リョウ

あなたが私の妻にした態度は酷すぎる。

リョウ

それに、あなたの人間性も知ることができました。

リョウ

最初に、あなたと契約を結んだのはあなたに熱意があったからです

リョウ

製品の欠陥も多い、人間性も疑わしい。

リョウ

そうなると、あなたの会社と契約する意味がないです

リョウ

今回の製品を納品次第、契約は終了です。

ヒロ

そ、そんな……!

リョウ

それと、このことはユキさんのご主人にも話しますので

ヒロ

え!?

ヒロ

ま、待ってください!

ヒロ

そんなことされたら、ウチは……

リョウ

事実を知って、黙っておくわけにはいきませんから。

リョウ

そんな……!

数日後

ユキ

ちょっと、ケイさん!

ケイ

あら、ユキさん

ユキ

どうして、主人にヒロさんとのことを話したの!?

ユキ

離婚を切り出されたんだけど!?

ケイ

え……?

ケイ

それ、私が行ったのではなく主人が伝えたんですけど……

ケイ

主人から詳細を伝えてもらうので、

ケイ

代わりますね

数分後

リョウ

どうも、ケイの夫のリョウです。

リョウ

妻からスマホを借りて連絡しています。

ユキ

リョウさん!

ユキ

あなた、とんでもないことをしてくれたわね!?

リョウ

何がです?

ユキ

何がって……

ユキ

私とヒロくんのことに決まってるじゃない!

ユキ

今までうまくやっていけたのに……

ユキ

あなたのせいで台無しよ!!

リョウ

はぁ……

リョウ

そんなことを私に言われましても

リョウ

あなたのご主人は私の良き友人で、

リョウ

奥さんが不倫してるという事実を知っておきながら

リョウ

黙っておくなんてことは、

リョウ

友人がすべきことではないと思いましてね。

ユキ

あなたさえ黙っていれば……

ユキ

まぁ、いいわ!

ユキ

主人、お金の管理は私にさせてくれなかったのよね!

ユキ

離婚って言ってるけど、離婚したって慰謝料とか

ユキ

お金はヒロくんが払ってくれるからなにも心配してないわ!

ユキ

あなた、私が不幸になればって思ったかもしれないけど、

ユキ

残念だったわね(笑)

リョウ

え?ご存じないんですか?

リョウ

彼の会社、来月末で倒産するんですよ?

ユキ

……え?

リョウ

私の会社と、あなたの夫の会社との契約がなくなって、

リョウ

大きな契約がないんでしょうね……

リョウ

今までは、小さい規模ではありながらも

リョウ

会社を経営していたから金の羽振りはよかったかもしれない。

リョウ

でも、もう彼にそんな経済力はありません。

ユキ

そんな……!

ユキ

どうしてくれるのよ!

ユキ

私、働いてないのよ!?

ユキ

どう生活をしろっていうの!

リョウ

あなたがしたことですから、

リョウ

ご自身で払う為にも働かれたらいかがですか?

ユキ

働くなんて嫌よ!

ユキ

そうだわ、今からでも主人に謝って許してもらいましょう。

ユキ

彼、私のこと大好きだからきっと許してくれるわ

リョウ

やめておいた方が良い。

リョウ

彼、今回のことでかなり怒ってますから。

リョウ

慰謝料だって払わなきゃいけないとは思いますが、

リョウ

かなり減額されているそうですよ?

リョウ

これ以上ごねたら、正規の慰謝料を請求されるかもしれない

リョウ

あなたが嫌だと言っている労働を、

リョウ

必死にしなければいけなくなりますよ。

ユキ

そんな……!

ユキ

どうして私がこんな目に合わないといけないのよぉ!

後日談

ケイ

ユキさんの旦那さんは、ユキさんに少額、

ケイ

ヒロさんには相場以上の金額の慰謝料を請求。

ケイ

二人は、反論の余地がないため、

ケイ

今は必死に日勤と夜勤の仕事を掛け持ちしながら

ケイ

支払いに充てているらしい。

ケイ

私達はというと、彼らがいなくなったことで迷惑な駐車がなくなり

ケイ

いつでも安心して家に帰ることができるようになりました。

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