am1:20
ゆっこがうちにいるのは 別に珍しい事じゃない。
リアルに ゴキブリが理由の事だってあるし、 だいたいがタダの流れだ。
その他大勢の場合と同じく そういう流れ。 というワケだ。
ゆっこ
ねぇ
ぼく
……
ゆっこ
ねーーーえーーー。
ぼく
…
ぼく
なんだよ…早く寝ろよ
ゆっこがこっちを見ている。 というか、 目を閉じているから、そういう気がするだけなんだけど。
ゆっこ
いいよー?
ぼく
なにが
ゆっこ
いや、別にいいよしても。
ぼく
…はぁ?
ぼく
なにがいいよだよ…
ゆっこ
したくないの?
ゆっこ
やっぱ彼氏いるの?
ぼく
も~いいから
ゆっこ
……
ゆっこ
ん~……。
突然、ゆっこに乗っかられて ぼくは 足の先っぽと耳の横が ビリビリと痺れた。
ぼく
やめてくれよ……
ぼくは まるで女の子みたいにうつむいて へなへなと声を絞り出した。
ゆっこ
なにを?
ぼく
俺はさぁ
ぼく
……
ゆっこ
あー
ゆっこ
でもさ
ゆっこ
セッ○スしても、
好きになるのはダメだよ
好きになるのはダメだよ
ゆっこ
私、大事にできないから
ゆっこ
大事にできないんだよ
ゆっこ
私。
ぼくの答えを聞こうともしないで
ゆっこの温度は ぼくの背中や足を這った。
ぼく
…も~
ぼく
ほんと…
ぼく
やめて…くれって……
ゆっこ
………。
ゆっこ
泣くなよ~…。
最悪だ。
何が最悪って、
ぼくの元気な相棒は 何もかも受け入れてゆっこに向かい合ってると言うのに 肝心のぼくはこのザマだ。
ゆっこ
寝よかねえ。
ぼく
……。
ゆっこは ぼくの天パを撫でながら
時々、太ももをつねって笑った。
好きだよ、ゆっこ。
君をさわって、君を殴った どの手よりも
汚いぼくだけど。






