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翌日 昼休み
昨日の帰り道
律が自分の胸を掴んで 眉をひそめていた姿が
授業中もずっと 頭から離れなかった
柚木 あおい
柚木 あおい
九条 叶和
九条 叶和
柚木 あおい
柚木 あおい
九条 叶和
九条 叶和
九条 叶和
九条 叶和
九条 叶和
柚木 あおい
柚木 あおい
放課後
柚木 あおい
柚木 あおい
靴箱まで行ってから 忘れ物に気づいた私は
1人、教室へと引き返した
(ガララ…
扉を開けると
そこにはカバンを持った 律がポツンと立っていた
柚木 あおい
柚木 あおい
宮瀬 律
宮瀬 律
律の隣の机 ───
私の机の上には
私が忘れたはずの 本が置かれていた
宮瀬 律
宮瀬 律
律はそう言うと本を手に取って 私に差し出した
柚木 あおい
柚木 あおい
柚木 あおい
私が笑顔でその本を 受け取ろうとした、その時
お互いの手が触れ合った
柚木 あおい
律は本を離さず
私の指先に触れたまま ピタッと動きを止めてしまった
律の耳の先が、みるみるうちに 真っ赤に染まっていく
宮瀬 律
宮瀬 律
柚木 あおい
触れ合った指先から
律の少し高い体温が じわじわと伝わってきて
心臓が爆発しそうになる
律は視線を泳がせながら 少し掠れた声で呟いた
宮瀬 律
宮瀬 律
律はゆっくりと 私の目を見つめ直した
宮瀬 律
宮瀬 律
宮瀬 律
柚木 あおい
柚木 あおい
宮瀬 律
宮瀬 律
宮瀬 律
宮瀬 律
律は指先を少しだけ動かして 私の手をそっと包み込んだ
不器用だけど 優しい手のひらの熱
宮瀬 律
宮瀬 律
宮瀬 律
柚木 あおい
静かな教室に、律の まっすぐな呟きだけが響く
記憶がなくても
身体と心がちゃんと『大好き』を 思い出そうとしている
そんな律の不器用な 優しさが嬉しくて
私の胸は温かく満たされていった
コメント
1件
あおいさん、こんにちは🌷 第5話、読ませていただきました!律くんが記憶を失ってもなお、身体がちゃんとあおいさんへの想いを覚えていて、手が触れたときの「むしろホッとする」という台詞がもう…胸に沁みました。タイトルの“トリセツにない時間”も絶妙ですね。教室の静けさの中で、不器用な律くんが本を差し出す優しさ、指先から伝わる熱。ページをめくる手が止まりました。続きが楽しみです🤍