接客係の仕事もほぼほぼ終わり、他の係の仕事を手伝うことになった
あたしとゾムは飾り付け係へ
さっちゃんと澄春は調理係へ
他のみんなは1番大変そうな衣装係に行った
──あたし達が飾り付け係にならなければこんなことにはならなかったかもしれない
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○○
ゾム
それぞれ趣向の違う看板が数枚あってどれもすごく凝っている
文化祭の看板とは思えないほどのクオリティーに思わず感動した
あたし達は飾り付け係の女子の指示で 4階の廊下にチラシを貼りに行くことになった
2年生は3階 3年生は2階 1年生は4階になってて1階は特別教室が沢山ある
今日は 1年生が校外学習でいないらしく4階にいるのはあたし達だけだった
ゾム
○○
普通なら逆だと思うけどあたしが不器用なのを知ってるから いつも簡単な仕事にまわされる
それがありがたくもあり 悔しいところでもある
ゾムから切られたテープをもらってチラシを貼って行くんだけど...
廊下の壁は貼ってあるところが多くて高い所しか空いていない
あたしのちっこい身長じゃ届く訳もなく...
ゾムに頼めばいいだけなんだけど自分がちっちゃいっていうのを自覚してるってディスられるから気が引ける
目の前にある1年3組の教室にこっそり入って机ひとつ運んできた
ゾムがいたら怒られそうだけど今あいつはトイレに行ってる
上履きを脱いで机に乗る
なんかグラグラしてて不安定だな...
ゾムが来る前に終わらせちゃおうと腕を伸ばした時...
○○
足を滑らせて机から落ちる
痛みを覚悟するけど痛くも痒くもない
あれ...?
誰かに抱きしめられてる感覚と唇に何か当たってる感触...
...は?
口になにか当たってるって何?
血の気が引いていく
嫌な予感がして 恐る恐る目を開ける
...そこには同じように目を開けて何度も瞬きをしてるゾムの姿があった。
...え?待って待って
何かに抱きしめられてる...ゾムに抱きしめられてる
唇になにか当たってる...ま...まさか
手で思いっきりゾムを押し返すとあたしと同じように血の気が...ん?
なんか顔赤くない?
...あたしの顔も、ゾムの顔も
○○
ゾム
ギャグじゃないよ?ほんとに名前が呼べないんだよ?
あ、あの唇に当たったあったかい感触は...
ゾムの唇とあたしの唇が重なったってことですよね...
○○
ゾム
赤い顔のまま2人とも俯く
...何照れてんだろ
幼なじみだしこれくらいなんともないはず...なのに
こんなに胸が高まるのはなんでかな...
彼女ができたって言われた時 胸がチクって傷んだ 仲直りできた時心が幸せで満たされた キスされた時 胸が高まった
──もう...隠せないや
この感情に気づかないほどあたしはバカじゃないよ
...多分 ずっと前から ゾムのことが好きだった
これは幼なじみとしての好きじゃなくて恋愛感情の好き
今まで幼なじみとしてのレッテルを貼られてて...気づきたくない感情だった
出来ればこのまま幼なじみでやり通すつもりだった
...でもダメだ
ゾムがいなくなって あたしがあたしじゃ無くなったのは...それだけゾムがあたしにとって欠かせない人だったってこと
気づかない振りをしていた...
本当はもっと前から思い当たることがあった
勝手に好きになって 勝手に失恋した
ゾムには彼女がいる
これは紛れのない事実
...なんだろう
言っちゃ悪いけど ゾムと理沙の仲が良いようには見えないんだよね...
表向きは楽しそうにしてるつもりなんだけどゾムは心から笑えてないって感じ...気のせいだよね!
...多分 理沙に嫉妬したからこう言いたかっただけだと思う...
...最近疲れたような 諦めたような冷たい目...遠くを見てるゾムのことをあたしは理解しようとしてなかった
ハチミツゥ(「🍯・ω・)「🍯
ハチミツゥ(「🍯・ω・)「🍯
ハチミツゥ(「🍯・ω・)「🍯
ハチミツゥ(「🍯・ω・)「🍯
...?
コメント
13件
青春ですねぇニヤニヤ😏
ブクマしてもいいですか?後、続き楽しみにしています!!
面白いです!!軽く言って神です! 続き楽しみです!!