テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
3件
あいらぶあくゆう!ふれふれあくゆう!
White Stage 𓂃 𓈒𓏸
12月14日 連日のリハが続き、体にも喉にも、少しずつ疲労が溜まり始める頃だった スタジオに入った翔太は、無意識に首を回す 声は出る。動きも問題ない。 それでも、どこかスッと力が入らない感覚が残っていた。
shota
小さくつぶやくと、すぐ隣から声が返ってくる
tatuya
辰哉は苦笑いしながらバッグを床に置いた。
tatuya
音出しが始まる いつも通りの流れ だけど、ほんの少しだけ声の伸びが足りない スタッフは気づいていない でも、辰哉は気づいていた 曲が終わった瞬間、辰哉が翔太に近づく 声け低く、周りに聞こえないように
tatuya
翔太は一瞬、言葉に詰まる 無理してるつもりはなかった でも、図星だった
shota
翔太は息を整えながら言う
shota
辰哉が少し間をおいて
tatuya
tatuya
その言葉は、励ましというより事実だった
休憩時間。 2人はスタジオの隅に並んで座り、黙って水を飲む。 しばらくして、翔太がぽつりと言った。
shota
tatuya
tatuya
翔太は小さく笑った
shota
それ以上言葉はいらなかった 同じ方向を見ていると、説明は自然と省略されていく 後半のリハでは、無理に声を張らず、呼吸を意識して丁寧に音を置いていった 結果、響きはむしろ良くなった
スタッフ
とスタッフが言う
翔太は辰哉を見る
辰哉は親指を立てて静かに頷いた
ステージを降りる時翔太が言う
shota
辰哉は軽く笑った
tatuya
12月14日の夜 外は冷え込み、街のイルミネーションが滲んで見える。 疲労は確かにある でも、それ以上に隣に立つ存在が、揺るがないことを2人は知っていた。
White stage #14