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ありがとうございます もう最高すぎました
颯斗.
ハロウィン当日じゃないけど、 俺も永玖も仕事で忙しいから、今日しかない。 勝負の日だ。
目の前に差し出したのは、 フリルのついた白いカフスと、 耳がついたカチューシャ、そして尻尾までついた、完璧なうさぎの仮装セット。
永玖.
ほら、来た。全力の拒否。でも、知ってるんだ。 永玖は口ではそう言うけど、 本当に嫌なことだったら絶対に折れない。 この程度の大げさな抵抗は、
「本当はちょっと興味あるけど、恥ずかしいから強く否定しておこう」のサインだって。
颯斗.
頬を膨らませて顔をそむける永玖。可愛い。
でも俺は諦めない。 だって、この姿を想像しただけで、 もうご飯三杯いける。
永玖.
颯斗.
永玖.
颯斗.
永玖.
颯斗.
3回目、4回目のお願い。 俺が子犬みたいにウルウルした目で見つめて、 両手を合わせて拝み倒すと、 永玖はため息をついて、ついに折れた。
永玖.
っしゃあ!!!!! 心の中でガッツポーズ。
そして数分後、部屋から出てきた永玖を見て、 俺の思考回路は完全にショートした。
永玖.
耳がついたカチューシャを ちょっぴり恥ずかしそうに触りながら、 ちょっと不機嫌そうに俺を見上げる永玖。
白いフリルが永玖の綺麗な鎖骨と 白い首筋に映えて、まるで童話から 抜け出してきたみたいだ。 カフスからのぞく指先まで、 なんでこんなに完璧なんだ。
か、可愛い……! 声が出せない。口角が勝手に上がり、 顔がデレデレになっていくのがわかる。 自分で制御不能だ。
颯斗.
永玖.
颯斗.
俺は永玖を引っ張って、ソファーに座らせて、 スマホで何枚も写真を撮りまくる。 永玖が嫌がるのもおかまいなしに、 耳の形を整えたり、尻尾の位置を直したりする。
永玖.
永玖が立ち上がろうとする。 しかし、俺はもう限界だ。 この可愛さは、理性のタガを外すには 十分すぎる威力だった。
颯斗.
俺は永玖の腰に腕を回し、そのまま抱き上げる
永玖.
颯斗.
耳も尻尾もフリルも、全部ひっくるめて愛おしい。 普段の永玖も大好きだけど、 この特別仕様の永玖は、俺だけのものだという 独占欲を刺激してやまない。
颯斗.
俺は永玖を抱えたまま、迷わずベッドに直行した。
永玖.
颯斗.
口を塞ぐようにキスを落とす。
上目遣いの永玖は、まだ少し不満げな顔をしているけれど、その頬はほんのり赤く染まっている。
永玖.
カチューシャのウサギの耳が、 永玖が動くたびにピョコピョコ揺れる。 それがたまらなく愛おしい。
颯斗.
颯斗.
永玖.
永玖の顎に手を添え、深いキスを落とした。
キスをすると、永玖はすぐに抵抗をやめ、 フリルのカフスを掴んでくる。 この仮装、反則級だ。
俺はまず、永玖の顔を覆うようにして、 ウサギのカチューシャをそっと外した。
永玖.
颯斗.
俺はベッドサイドのライトを薄暗く落とすと、 次は少しだけ体の自由がきくようになった 永玖の耳元で囁いた。
颯斗.
永玖.
颯斗.
永玖が背中に隠していた小さなふわふわの尻尾を、 指先で優しくなぞる。永玖の体がビクリと震えた。
颯斗.
俺は永玖の背中に腕を回し、 仮装のせいでいつもより露わになっている 背中を撫でた。 永玖の体温がどんどん上がっていくのを感じる。
永玖.
永玖の甘い、少し焦れた声が、 俺の理性を完全に吹き飛ばした。
翌朝、永玖は少し気だるそうに目を覚ました。 そして、散らばったウサギの仮装を見て、 顔を赤くする。
永玖.
そう言いながらも、永玖は昨日脱ぎ散らかした ウサギの耳を、布団の中からそっと隠した。
俺は永玖を後ろから抱きしめ、 首筋にキスをする。
颯斗.
永玖.
その声はほとんど照れ隠しだった。 そして、永玖の体は昨日よりもっと俺に 寄り添ってきた。