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その夜、

深く愛し合ったあとの2人は過去を振り返っていた。

俺はとうとう、あの時の出来事を話す決心をした。

、、大陽、

大陽

ん?

聞いて欲しいことがあるんだ

昔の、、こと、、

大陽

えー、、なになに

大陽

聞くよ。

お前、前に聞いただろ

なんで別れたのか、って

大陽

うん、、

単刀直入に言うと、

脅されてたんだ、、

大陽

え、、、??

大陽

脅され、、、、誰に、、??

俺、まだあの頃は東卍にいただろ、、?

それで、前にぶつかった所の奴だったらしい、、

ほんと馬鹿だったよな、、俺、、

大陽

、、、、

ただ、

お前のこと掴まれた時、

焦って、何も考えられなくなった、、

別れなければ、

大陽に危害を加えるって、、、

大陽

、、、そんな、、、それで、、

指輪を渡した、すぐ後だった、、、

でも、、

理由はそれだけじゃないんだ、、

俺と付き合うようになってから、

お前、思うように成果出せてなかったんだろ、、?

大陽

、、、、え、、、

大陽

ちが、、、

、、、え、、?

大陽

あの、、ね、、

大陽

僕、あの頃、手を痛めてたんだ、、

、、え、、、??

大陽

腱鞘炎が酷くなって、

大陽

手術しないとだめだったんだ、、

大陽

でも、

大陽

その時期に、

大陽

絶対落とせない単位試験があって、、

、、ちょ、、まて、、

大陽

だから、思うように手が動かせなくて、、、

大陽

でも、、周りに誰にも話してなかったから、、

大陽

才能が無くなった、とか、言われた時もあったな、、

ほんと、、か、、?

今は??ちゃんと手術したんだよな、、??

大陽

うん

大陽

たかちゃんと別れてすぐ、したよ、、

そう、、か、、

大陽

お互い様だね、、

、、、うん、、

もし、、

怪しい男に話しかけられるようなことがあったら、、

すぐ言えよ、、?

大陽

もちろん、、

大陽

もう何があっても離れてたまるか、、

離れるわけねぇだろ、、

大陽

うん、、

もう掴んだ手は離さない、そう誓った。

しかし、避けることの出来ない運命はもう既に動き出していた。

1度ゼンマイを巻いてしまったメトロノームは、鳴らし続けないと止まらない。

ー2ヶ月後ー

それは突然だった。

こういう時の予感は絶対に当たる。

その時は、長調なはずの電話の着信音が短調に聞こえた。

何か予期せぬことが起きそうな気がした。

、、、

はい、もしもし

電話の相手

(こちら、三ツ谷隆様のお電話で間違いなかったですか?)

あ、はい、、

電話の相手

(私、雑誌編集をしている者なのですが、)

電話の相手

(取材させて頂くことは可能でしょうか?)

あ、、、

取材、、ですか、、

はい、分かりました

電話の相手

(ありがとうございます!)

電話の相手

(これから伺ってもよろしいでしょうか?)

取材、、か、、

こんな時に限って感覚が鈍るのは何故だろうか。

電話の声は、あの男そのものだったのに。

大陽に、帰りが少し遅れると連絡をした。

彼とは、2週間前ほどから同居を始めていた。

既読はすぐに付き、子犬がしゅんとしているスタンプが送られてきた。

可愛いなと微笑んでいると、ドアをノックする音が聞こえた。

あ、、、

はい。どうぞ。

失礼しまーす

俺はドアの方を向いていなかった。

しかし、慌てて振り向いた。

それは、聞き覚えのある声だったのだ。

低く、不安を感じさせるようさ響きだった。

、、は、、、?

なん、、で、、、、

あれ、電話したの俺なんだけど

気が付かなかったの??

久しぶりぃ

元気にしてたぁ??

3年ぶりに姿を見せた彼は、さらに痩せたように見えた。

病気がちな白い肌に、真っ黒な髪は目に入りそうなほど長かった。

 男はこちらに近づき、デスクに手を滑らせる。

まぁ、

元気そうだねぇ、、、

こーんないい所に座っちゃって、、

あ、そーいえば

、、、、

大陽くん元気かなぁ、、??

、!!!!

俺は男の胸ぐらを強く掴み、壁に押し付けた。

ドン、と大きな音が響いた。

男はニヤニヤと不気味な笑みを浮かべている。

やぁだ、、、

怖いなぁ、、、

大陽に、、

大陽に何かしたら、、殺す、、

何故、、

今更なんだ、、、??

なにがしたい、、、??

はは、、ははっ、、

あぁ、、面白いなぁ、、、

いい気味だよ、、

そんなに

彼が大切、、??

だったらそれを壊したいんだよ

ふふっはははっ、、

なにが面白い、、??

さーてと、、

そろそろお暇しようかなぁ

ほら、

はーなーしーてっ

、、、、

俺は男から手を離し、力なくうなだれた。

情けないと思った。

手が震えていた。

気が付けば息も止まっていた。

今はただ、彼と離れていることが怖い。

それだけがただどうしようもなく怖かった。

鞄に慌てて荷物を詰め、会社を出た。

外は夕立が来ていた。

傘もささず、ただ急いだ。

 窓を開け、夏の風を感じながら音色を奏でる。

 こんな天気とは似合わない様なしっとりとした曲を弾いていた。

ウィーンで描いた曲だ。

物語の終結、それもバッドエンドを語るような旋律が流れる。

 しかし、そこには微かな想いが秘められている。

短調だった曲も、長調へと変わり、終わりにはすぅっと音が遠のいていく。

大陽

(弾けた、、)

大陽

(題名は、、)

そんな時だった。

着信音が鳴った。

大陽

(たかちゃんかな、、)

しかしそれは、知らない番号からだった。

大陽

はい、もしもし、、

電話の相手

(もしもし、)

電話の相手

(間宮大陽さんのお電話で合ってますか?)

大陽

あ、、はい、、

大陽

どなた、、ですか、、??

電話の相手

(すみません。俺、隆の友達です、、)

大陽

あ、、たかちゃんの、、

電話の相手

(いつも君の話を聞いていて、、)

電話の相手

(最近、あいつ様子変だなぁと思って)

大陽

あぁ、、確かに、、

電話の相手

(心当たりあります、、?)

大陽

いや、、特には、、

電話の相手

(もし良かったら、どっかで話しません?)

大陽

あぁ、、

大陽

(たかちゃんの友達だもんな、、大丈夫だよね、、)

大陽

(第一、最近たかちゃんが変なのもそうだし、、)

大陽

いいですよ

大陽

どこにしますか?

電話の相手

(じゃあ、、駅前のカフェでもいいですか?)

大陽

分かりました、、

なぜこの時は気が付かなかったのだろう。

相手が電話番号を知っていたことも、名乗りもしなかったことも、不審に思わなかったのは何故だろう。

いつもなら思うはずのことを思わないのは、きっと運命の巡り合わせだ。

運命は、好転ばかりを示すものではない。

時には暗転すらも運命という。

読んでくださってありがとうございます!!

更新遅れてすみません💦💦

今日でテスト終わったんで、じゃんじゃん更新していきますね🙂

さて、、と、、

あぁぁあああ

不幸の兆しが、、、、

もうやだ、、

ってことで

次回は急急急展開、、、??

お楽しみに!

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