クリスマスパーティーを君と𓂃 𓈒𓏸

~デビルズパレス~

~お昼過ぎ~

俺は1人悩んでいた

何故かって？それは……

そう提案してくれたフェネスに感謝しながら主様の部屋へと向かう

今日中に決まればいいんだが…

コンコン………

ドタバタとした音が響いた後、主様の方から扉を開けてくれた

そう明らかに慌てている主様に疑問を抱きながらも頷く

それからお茶でも、と主様が提案したのでありがたくティータイムを楽しむ事となった

そうティータイムを楽しんでいた時、思い出したように主様が口を開いた

その問いに固まってしまう

だって、俺が1番欲しいものは……

アクセサリー

違う

誤魔化してしまった

でも、主様の前では伝えられない

一体俺はどうすればいいんだ…？

~デビルズパレス~

~2階執事室~

しまった忘れていた

そう、主様の部屋へ行ったのは元々クリスマスプレゼントのため

そんな事を俺が忘れるなんて……

~エスポワール~

あれから数時間ほど店を巡ったがピンと来るものはなかった

ハンカチーフ、手鏡、服……

どれもいいデザインのものが多かったが何かが違う

その時ふと目に入った店に寄ってみることにした

アンティークショップのようで家具や造花、小物なのが並んでいた

綺麗に貼ってあるチラシをよくよく見ると「閉店セール」と書かれている

店内をぐるっと回っている時、商品棚に気になる物を見つけた

その瞬間、何故か主様の顔を思い浮かべてしまった

これは………

~デビルズパレス~

~リビング~

外を見ると白い世界が広がっていた、クリスマスに雪が降るのはいつものことだが今日はより輝いて見える

そう挨拶を交わし、主様と向かい合わせの席に着く

主様もクリスマスと言うだけあってウキウキしているようで楽しそうに紅茶を飲んでいる

声が被ってしまったが言葉を飲み込むように呼吸を整える

そういうと赤と緑でラッピングされた小さな箱を差し出された

あの時……

恐る恐る開けてみるとそこには星の形をしたイヤリングが入っていた

イヤリングを取り出し優しく触る、ついさっき箱に入れたのだろうか…まだ主様の体温が残っている

まさか主様からクリスマスプレゼントを貰えるとは……

俺は足元に置いてあった中くらいの箱を主様の方へ差し出す

そう、俺が選んだのはぬいぐるみだった

その兎のぬいぐるみの優しそうな表情が主様に似ていて……

まずは喜んで貰えて良かった、それに……

そう優しく主様が俺の頭をなでる

暖かい