美形×不憫

付き合って、早2週間がたった。

人から挨拶されるのはまだ慣れない。

赤城くんの隣にいると、必ず被害に遭う。 僕には冷たい視線を送られる。

悲しいけど釣り合ってないのは事実だから 仕方ないと言い聞かせる。

気まずいけど、一応声はかける。

後々赤城くんと気まずくなる方が 嫌だったから。

返事をする間もなく赤城くんは 女の子に連れていかれた。

..また流されてしまった。

声をかけられ後ろを振り向くと、 さっきの女の子がいた。

たぶん、怒っている。

女の子に腕を引っ張られ、 どこかに連れていかれる。

女の子に連れていかれたのは、空き教室だった。中には複数人の男がいた。

そう一言告げ、教室を出ていった。 嫌な予感しかしない。

結局その日は一日中襲われた。 一限も授業に出ていない。

途中で気絶してしまっていたのか、 気づけば放課後になっていた。

疲労と痛みと気持ち悪さで 目が覚めても動けずにいた。

ｶﾞﾗｯ..！

彼に優しく抱き寄せられながら、少しずつ 恐怖が消えていく感覚を覚える。

それでも、不安は残ったままだ。