ころん
るぅとくんの写真見て、僕、一目惚れしちゃったんだよね
るぅと
…は?
るぅと
え、それって、どういう…
莉犬
るぅちゃーーん!!
莉犬が保健室の扉を思い切り開き飛び出してきた。
るぅと
あ、り、莉犬!
莉犬
大丈夫?熱とか出たわけじゃないんだよね?
るぅと
うん。寝不足なだけ
さとみ
ほんとに大丈夫かよ
るぅと
大丈夫だって!
ジェル
ん、これ荷物
るぅと
ジェルくん…ありがとうございますほんとに
ななもり
体調は大丈夫かな?
ななもり
帰れるならもう帰っちゃった方がいいと思うよ
莉犬
るぅちゃ〜んまた明日だね〜
ころん
あ、僕送るよ
るぅと
…え、ころん先生が?
ジェル
お、あざーす!!
ころん
うん。車出すよ。行こう
ななもり
ころん先生、もしるぅとくんの体調が悪化したら学校には戻らずるぅとくんの家にいて大丈夫だよ
ななもり
でも連絡はちょうだいね
ころん
わかりました
莉犬
ころん先生!るぅとくんをお願いします!
ころん
はーい
ころん
じゃあ行こうか、るぅとくん
そう言って、ころん先生は僕に片手を差し出してきた
るぅと
…はい
聞きたいことは山ほどある。
でも今は、その手に自らの手を重ねた。
ジェル
え、なんか、結婚シーンみたいやん
莉犬
えぇー!俺のるぅちゃん、ころん先生にとられちゃうー?!
さとみ
莉犬、うるさい
莉犬
ご、ごめんさとみくん…
るぅと
みんな、また明日
莉犬
うん!朝迎えに行くからね!
さとみ
ちゃんと寝ろよ?
ジェル
ノートとかはいつでも写せるからな
るぅと
みんなありがとう…
ななもり
じゃ、気をつけてね
るぅと
はい
ころん
るぅとくん、体調大丈夫?
車を走らせながら、ころん先生が僕に問う。
るぅと
はい。もうだいぶ治りました
ころん
ならよかった
ころん
家はどこら辺?
るぅと
駅の近くのマンションです
ころん
あーあそこか、わかった
るぅと
送ってくれて、ありがとうございます
ころん
んーん。気にしないで
るぅと
…はい
るぅと
…あの、さっきの言葉の意味、どういう
ころん
あっ、ここでしょ?るぅとくん家のマンション
るぅと
あ、はい!
ころん
ここ停めていいかな?
るぅと
大丈夫だと思います
ころん
おっけー。んー、よいっしょ
ころん
はい。降りていいよ
るぅと
あ、ありがとうございました
ころん
…ねぇ、僕も部屋行っていい?
僕が降りようとドアに手をかけた時、ころん先生が僕に声をかけた。
るぅと
え?
ころん
あっ、いや、その
ころん
ほら、看病というか
るぅと
あ、じゃあ、お願いします
さっきの言葉の意味と、昨日のキスの意味が気になっていた僕は、ころん先生を部屋にあげることを許可した。
るぅと
いまお茶出しますね
ころん
いいから。るぅとくんは寝てて
るぅと
わっ
ころん先生がトンっと軽く僕をベッドに押し倒す。
ころん
水持ってくるね
るぅと
あ、ありがとうございます
ころん
はい。どうぞ
るぅと
ん…
コップに入った水を飲むために、少し体を起こす。
変な角度で水を飲むことになってしまい、少し口から水が垂れる。
ころん
ちょ、垂れてるよ
るぅと
うぅ…水、上手く飲めません…
ころん
……それ、無自覚?
るぅと
へ?何がですか?
僕がそう返した瞬間、ころん先生は自分の頬を自分で叩いた。
るぅと
こ、ころん先生?!
ころん
よし。なんでもない
るぅと
なんでもなくはないでしょう……
るぅと
あの、そこの引き出しから、水色のパーカー取ってもらってもいいですか?
ころん
ん、これ?
るぅと
ありがとうございます
ころん
…ちょ、だから、すぐ脱ぐなって!!!!
るぅと
え、でも、着替えたいし…
ころん
じゃああっち向いてるから!!
るぅと
あ、ありがとうございます?
後ろを向いたころん先生の耳が赤くなってて、ちょっとおもしろい。
るぅと
…よいしょ。着替え終わりました
ころん
ん、おっけーね?振り向くよ?
ころん
…それ、ちょっとでかくない?
るぅと
え、そうですか?ダボッとしてて楽なんですよね
ころん
…るぅとくん。ごめん。もう無理だ。
るぅと
へ?…うわっ!
ころん先生は、僕の上に馬乗りになった。
ころん
もう、我慢できない