コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
主
主
主
主
私は、嘘つきだ。
いつも嘘をついている。
それに何の罪悪感も感じなくなっていくのが自分でも怖い
もう自分が何なのかすら、分からなくなってしまいそうだ。
こうなったのは、何時からだっただろうか。
最後に笑ったのは。
いつも、そんなことを考えている。
嘘[lie] ①真実でないこと。また、そのことば。いつわり。 ②正しくないこと。 ③適当でないこと。
いつものように髪をぼさっとさせて家を出る。
今日は高2の始業式だ。
クラスに仲がいい人なんて一人もいないから クラスが変わっても関係ないんだけれども。
柚葉
柚葉
教室に入るとちらほら人がいた。
柚葉
話しかけてきそうな人は一人もおらず、安心した。
しばらくすると男子たちが大きい声で話しながらやってきた
男子
柚葉
小さく舌打ちをしてしまった
小さかったからおそらく聞こえていないはずだ。 だが。
柚葉
視線を感じて振り向く。
そこには、
柚葉
私と「同じ」人がいた
柚葉
柚葉
嘘つきだ
私にはなんとなく分かる
柚葉
絡まれそうなのが気になるが、 クラスメイトに陰キャの印象をつけるためにまた俯く。
だが足音がして、思わず天を仰ぎたくなった。 絶対にあの男子が近づいてきている。
気配を感じて顔を上げると、やはり目の前に彼の端正な顔があって。 彼は笑っていた。
律
目を細めて口角を上げてはいるけれど、目の奥は笑っていない
柚葉
柚葉
自分がこの狭い檻で静かに過ごすためのせめてもの抵抗だった
無視していると彼は納得したようにまた笑って、目の前から居なくなった。
男子
律
男子
律
男子
柚葉
律
その笑顔が私に向けられたものであることは、分かっていた。
柚葉
また、舌打ちをした。
主
主
主
主
主