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悠斗達が鬼ごっこについての作戦会議をしていると、あーるからの放送がかかる

あーる

[皆様、10時になりました]

あーる

[準備はお済みでしょうか?]

あーる

[それでは、鬼ごっこ会場にお送りします]

悠斗

……っ!

凜音

眩しい…!

結実

きゃっ…!

辺りは眩しい光で包まれ、視界が真っ白に染まる──

光が落ち着くと、そこは廊下のような所だった

ここは…

蒼の疑問に答えるかのようなタイミングで放送がかかる

あーる

[さて、皆さんを無事会場へ転送しました]

あーる

[せっかく組んでもらったチームがバラバラになるのも良くないので、転送前に固まっていた人達は固まったまま転送致しました]

あーる

[それでは皆さん、鬼から逃げ惑い、殺し、生き残ってください]

GAME START!!

悠斗

まずはここがどこかを確認しないとだな

悠斗達は近くをうろついて情報を探す

幽乃

僕階段探してきます

僕も行くよ

1人じゃ危険な気がする

悠斗

そうだな、2人に頼む

幽乃と蒼は階段を探しに向かう

残った悠斗達は近くの教室に手掛かりがないか探しに行くことにした

だが教室に入ると、そこに机自体は置いてあるものの、引き出しなどには何も入っておらず、端的に言うと情報は何も無かった

悠斗

なるほど、教室はただの待避部屋としてしか機能しないわけか

結実

そうみたいだね

すると、幽乃と蒼が戻ってくる

幽乃

ただいま戻りました

ただいま

悠斗

お、2人とも、どうだった?

凜音

何階かわかった?

うん、わかったよ

幽乃

ここは2階ですね

幽乃

上に行ってみたら1階登ったところで階段が終わってたので、間違いないはずです

悠斗

なるほどな

悠斗

とりあえず最初に武器供給エリアに行きたいわけだし、1階に降りようか

凜叶

そうだね

そして悠斗達は1階に降りる

悠斗

……!

階段を降りた悠斗達は目の前に広がる光景に驚き固まる

凜音

凄い人…

そこには、武器供給エリアへ行こうと混雑している光景が広がっていた

幽乃

これは…3階へ行った方がいいのではないでしょうか?

幽乃が悠斗に言う

悠斗

そうだな…

悠斗

降りたばかりだけど登るか

結実

まあ、仕方ないよね…

そして悠斗達は来た道を戻り、3階へ向かった

3階の供給エリアは人いないんだね

武器供給エリアに着いた悠斗達だが、そこに人影はなく、驚いていた

未乃

みんな1階か体育館に行ってるんですね…

里苗

なんでだろう…

涼真

さあ…他の人の考えることはわかんないや

悠斗

とりあえず弾とかは後回しでいいから食べるもんの確保だけしとくか

凜音

あとは包帯とか!

凜叶

そうだね

幽乃

なんか、おにぎりとかパンとかゼリーとか…

幽乃

片手間に食べれるものばかりですね

凜叶

ま、鬼に追われてるのにガッツリした物は食べれないよね

それもそうだね

流留

にしてもこれ、手で持ってくの?

流留

武器使えなくなっちゃうけど…

流留が言うと、少し離れたところから結実が手に持っているものを掲げながら言う

結実

ここにウエストポーチがある!

凜音

これならご飯運べるんじゃないかな!

悠斗

ナイスだ2人とも

悠斗

それじゃあ全員ウエストポーチを持って行こう

そして悠斗達はそれぞれ包帯、ガーゼや食べたいもの、水などをウエストポーチに入れてエリアを出る

悠斗

ここで見張り付けつつ待機するか

未乃

闇雲に歩き回ってても体力消費するだけですしね

凜音

確かに…

幽乃

でしたら僕が見張りしますよ

涼真

1人だと見えなかったりとかあるかもしれないから俺も一緒に見張りするよ!

幽乃

ありがとうございます

幽乃と涼真はそれぞれ教室の扉近くに座って鬼が来ないかを見張り始めた

悠斗

俺たちは話でもしつつゆっくりするか

そうだね

そして悠斗達は時々見張りする人を交代しながら鬼が現れるのを待った

それから1時間半

12時17分

見張りをしていた未乃は鬼の姿を捉える

未乃

……!

未乃

お、鬼…が…

里苗

鬼……?!

未乃の呟きにその場の全員が反応する

悠斗

逃げるか

悠斗はスっと立ち上がった

流留

倒した方が安心じゃない?

流留が悠斗に問いかけるが、悠斗は言う

悠斗

鬼は死んだら10分間無敵になって復活するんだろ?

悠斗

だったら、俺らで殺してしまったら他の誰かが鬼に殺されてしまう…

悠斗

だから逃げる

幽乃

なるほど、その意見には賛成です

幽乃もサッと立ち上がり、鬼が見えた方角とは逆方向の扉から教室を出る

2人の様子を見て他の人も悠斗達に着いていく

里苗

うわ!もう鬼いる!

里苗はちらっと振り返って言う

悠斗

…そうだ

悠斗は振り返り、剣を鬼の足に向けて投げる

悠穂

そういう使い方?!

悠斗

これしか遠距離ねぇんだ!!

悠斗は苦笑いしながら走って幽乃達に追いつく

悠斗が投げた剣は鬼の足に命中し、鬼が向かってくる速度が下がった

鬼の動きが鈍くなってる…!

流留

今のうちに逃げ切ろう!

そして悠斗達は1階の教室に隠れることにした

12時31分

凜音

はぁ、はぁ…疲れたぁ…

結実

い、命の危機が迫ってるとはいえ全力疾走はかなりきつい…

喉乾いた…

チームの雰囲気を見て、悠斗は廊下を見渡す

そして扉を閉め、座りながら言った

悠斗

このままじゃ動けないだろうし、昼飯がてら休憩するか

幽乃

そうですね…さすがに喉も乾きますし…

それから悠斗達は、いつ鬼と遭遇するか分からない緊張感で黙々と食事をとっていた

それから悠斗達は3階の教室同様、見張りを決め、交代しながらゆっくりと過していた

ところが何も動きがなく、どうするかを話し合っていた

幽乃

あれから3時間くらい経ってますし…

幽乃

一旦違う場所に移動しませんか?

結実

確かに…暇すぎる

凜音

武器供給エリアにトランプとかないのかなぁ…

悠斗

あるわけないだろ…緊張感ねぇな

とりあえず体育館とか行ってみたいよね

流留

確かに…ずっとこっちいるもんね

悠斗

じゃ、体育館向かうか

悠斗達は教室から出て、廊下の角を曲がる

15時38分

廊下を曲がって目に飛び込んできたのは、鬼の姿

悠斗

っ……!

悠斗は立ち止まり、それに違和感を抱いた後ろの人達も止まり、前方に注意を向ける

鬼の姿を確認した悠斗達は廊下を逆戻りし、階段を登ろうとするが…

上からはもう一体の鬼が降りてくる

悠斗

っ……!!!

突然のことに困惑する悠斗達

その一瞬の隙に1階で遭遇した鬼が腕を振る

すると鬼の背後から風が吹く

風は凜音の横腹をかすり、未乃の左腕を吹き飛ばし、涼真の胴体を切り離した

凜音

う…

未乃

うああああああっ……!!

涼真

結実

かぜ…が…

目の前で起こったことに衝撃を受け、結実や流留、里苗は固まってしまう

涼真の体は映像のように乱れ、消えていく

その様子を見て我に返った悠斗は剣を構えながら叫ぶ

悠斗

2体いるならさすがに1体は倒さないと俺らが危ない!

悠斗

俺は戦うからお前らは未乃と凜音を連れて治療室へ行け!

悠穂

1人じゃ無謀だよ!

悠穂

俺も行く!

僕も!

凜叶

私も!

凜叶

凜音がやられっぱなしで逃げんのは気に食わない!

悠斗

OK、怪我しても文句なしだぞ

蒼、凜叶、悠穂は鬼達に立ち向かう

そして悠斗は幽乃達の方を見ながら言う

悠斗

幽乃、凜音をおぶってやれ

悠斗

未乃は歩けるか?

未乃

あ、歩けます……

悠斗

OK、厳しそうなら里苗や流留、結実に力貸してもらえ

悠斗

俺はもう行く

悠斗も幽乃達同様鬼に立ち向かった

幽乃

凜音さん、こっち来れますか?

凜音

う、うん…

結実

未乃くん、行こう

未乃

は…い……

幽乃や未乃達は治療室へ向かう

悠斗

さて、こいつらとどう戦うか…

考えていると、片方の鬼が拳を握って悠斗と悠穂の方向にふるった

悠斗

おっと…!

悠穂

わっ…!

2人は間一髪で避ける

続けてもう片方の鬼が腕を振り、風の斬撃が走る

っ……!!

斬撃は蒼の左足に直撃した

切断まではされていないものの、人の手のひらより少し大きいくらいの長さの切り傷ができていた

悠斗

見る限り攻撃はワンパターンみたいだ

悠斗

拳の方の鬼はまだ攻撃が見えるが、斬撃の方の鬼はどこから攻撃が来るか分からない

悠斗

先にそっちをやるぞ!

悠斗はそう叫んで斬撃を放った鬼に向かっていく

凜叶

私も!

悠穂

俺も行く!

悠斗と凜叶は挟み込むような形で鬼に向かっていき、悠穂は弓を構えた

蒼も血がどくどくと流れている足を引き摺りながら少しでも援助しようと動く

すると斬撃の鬼は腕を上げる

それによって風の斬撃が起こり、悠斗の右腕に直撃する

悠斗

っ……!!

凜叶

やあああああ!!

構わず走り続けた凜叶は鬼の心臓を槍で突き、悠穂の射った矢は鬼の頭に刺さる

それによって鬼の体は映像のように乱れ、消え去った

凜叶

た…倒した…!

悠穂

でももう一体…!

悠穂が後ろを振り返ると、もう一体の鬼はこちらには興味を示さず、階段を登って行った

悠穂

え…?

凜叶

何があったかは分からないけど、向こうから逃げてくれるならありがたいわね

凜叶はそう言って蒼に近付く

凜叶

あんた立てる?

ちょ、ちょっと厳しいかも…

痛すぎて力が…

凜叶

そう、じゃあ掴まりなさい

ありがとう…

蒼は凜叶に掴まって立ち上がる

凜叶

ほら、あんたもそっちのを介護してあげて

悠穂

う、うん!

悠穂は悠斗に近付く

悠穂

大丈夫?

悠斗

なんとかな…

悠斗

幽乃達はこの階の奥の治療室に行ったはずだ

悠斗達は奥にある治療室へ向かった──

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