廊下
1年B
あれ?
1年B
こんなところに笹なんてあった?
1年A
七夕だから校長先生が買って置いたらしいよ。
1年B
そういえば行事好きって言ってたっけ。
1年A
もう七夕終わっちゃったけどね。
1年B
ねえ、七夕ってどんなお話だったか覚えてる?
1年A
あの、あれでしょ?
1年A
織姫と彦星が、あの……。
2年A
俺たちの出番のようだな。
1年A
その声は……!
1年B
先輩!
2年A
今から君たちに、七夕の物語を教えてあげよう。
1年A
ホントですか?
2年A
もちろん。
2年A
では、始まり始まり~。
2年A
むかしむかし、天の川の西側に天帝の娘である織姫がおりました。
2年A
織姫は機を織ることを仕事にしており、毎日真面目に働きました。
2年B
『う~ん。娘の織姫も年頃なのに遊んだりせず仕事ばかりとは……。』
2年B
『そうだ、素敵なお婿さんを迎えてやろう!』
2年A
天帝は良い若者がいないか探し続けました。
2年A
そして、天の川の東側に住む彦星という青年を見つけます。
2年A
彦星は牛飼いの青年で、大変働き者でした。
2年B
『彦星や。』
2年D
『天帝様、どうしました?』
2年B
『織姫の婿になってくれんか?』
2年D
『……は?』
2年B
『娘にも幸せになってほしいんじゃ。』
2年D
『え、それ織姫さんは承諾してるんですか?』
2年B
『いや、サプライズ。』
2年D
『大丈夫ですか?』
2年D
『フラれたときの僕のダメージヤバイですよ?』
2年B
『大丈夫大丈夫、安心しろって。』
2年B
『とりあえず会うだけ会ってくれ。』
2年D
『わ、わかりました……。』
2年A
そして天帝が2人を巡り会わせると、ひと目で恋に落ちました。
2年A
しかし結婚してからというもの、2人は遊んでばかりで仕事を全くしなくなってしまいました。
2年E
『天帝様、織姫様が機を織らなくなってしまい、新しい服が作れません。』
2年E
『天帝様、彦星様が牛の世話をしなくなってしまい、牛が病気になりました。』
2年B
『う~む、どうしたものか……。』
2年A
天帝は悩み続けました。
2年B
『仕方ない。』
2年B
『2人を天の川の西と東に引き裂いてしまおう。』
2年A
天帝の力により、天の川はどんどんかさを増し、お互いの姿も見えなくなってしまいました。
2年B
『これで仕事をするようになってくれるかの。』
2年C
『親父!!』
2年A
織姫がドアを蹴破って入ってきました。
2年C
『マジでなにしてんだよ!』
2年C
『なんで私たちを引き離したの!?』
2年B
『だ、だって、お前たちが仕事をしなくなったから……。』
2年C
『いやお前が原因だろ。』
2年C
『私、別に結婚したいなんて言ってないし。』
2年C
『勝手に連れてきたのはお前だよ。』
2年B
『わかった。会えるようにしてやる。』
2年C
『本当?』
2年B
『ただし、年に1回だけな。』
2年A
織姫の拳は、机を突き抜けます。
2年C
『もう話にならない。』
2年A
織姫は天帝のもとを飛び出し、天の川まで全力で走りました。
2年C
『この天の川の向こうに彦星様が……。』
2年A
織姫は覚悟を決め、天の川に飛び込みます。
2年C
『おらおらおらおらおら~!!』
2年D
『あれは……!』
2年C
『彦星様~!』
2年D
『織姫~!』
2年A
2人は感動の再会を果たし、幸せに暮らしました。
2年A
おしまい。
1年B
……え、こんな話でしたっけ。
2年A
そうだよ?
1年A
織姫ってこんな性格でしたっけ。
2年A
そうだよ?
1年A
知らなかった……。






