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殺し屋カップルたちの物語

第1話 - しらゆきと灰音①

2022年08月16日

#殺し屋

#恋愛

#創作

#一次創作

花陽

主

はじめに

主

このシリーズは、色々な殺し屋カップルたちの小さな物語を見守る話です

主

ときにはBL、GLになることもあるかもしれません。

主

それでは、今回の殺し屋たちを見に行ってみましょう！

主

今回の殺し屋たちです！

しらゆき

名前：しらゆき
年齢：15歳
性別：女
肩書き：高校生
コードネーム：ラパチーニの娘
殺害方法：毒
殺し屋歴：5年
組織：所属していない

特筆事項：母親くらいの年齢の女を殺せない

灰音

名前：灰音(はいね)
年齢：17歳
性別：男
肩書き：高校生
コードネーム：0614
殺害方法：刃物
殺し屋歴：2年
組織：クローバー(大衆殺し屋組織)

特筆事項：生活苦のため、バイトとして殺し屋をやっている

しらゆき

殺し屋としては、わたしの方が先輩ですね、せんぱい♪

灰音

うるせー、俺は大学に行くための金を稼いだら殺し屋やめるから！

しらゆき

えーっ、夫婦で仲良く同業やりましょうよ～！

灰音

や・ら・ん

灰音

俺はまっとうな人間になるんだ、平凡で普通の人間に戻るんだ…ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

しらゆき

バイト感覚で殺しをできる人が、普通の人間だとは思えませんけどねぇ

主

(夫婦になることは確定してるのか……)

主

まあそんなわけで、はじまりはじまり

廊下を歩いていると、軽やかな足音。

しらゆき

せーんぱい！

灰音

しらゆきか

しらゆき

はい。こんにちは、せんぱい

灰音

こんにちは、後輩

しらゆき

ねえせんぱい、今日の殺し××倉庫でやるって言ってましたよね？

灰音

殺しって言うな、バイトって言いなさい

しらゆき

むー

灰音

膨れないの、聞かれたらヤバいだろ？

しらゆき

聞いた人間を殺ればよくないです？

灰音

それ金もらえないだろ

灰音

自主労働はごめんだよ

しらゆき

あ、たしかに

灰音

それで？　たしかに××倉庫で殺るけど、それがどうかしたか？

濡れた宝石のような瞳が輝く。林檎のような紅に可愛らしく染まる頬。指先で弄ばれる、絹糸のような髪。

しらゆき

あのね、せんぱい……

灰音

うん、なんだ？

しらゆき

えっと、その……

灰音

ゆっくりでいいぞ

しらゆき

それを聞いてから、わたしも頑張って仕事を探して、

しらゆき

××倉庫の近くの屋敷で出来る殺……あ、バイトを見つけたんです

灰音

……んん！？

しらゆき

お互いの殺…仕事が終わったら、デ、デートしませんか？

灰音

………ｯ(俺の彼女が可愛すぎる)

しらゆき

せ、せんぱい？

しらゆき

だめ、ですか……？

灰音

駄目な訳があるか！！！！！！

灰音

OKしらゆき、殺し終わったら俺が迎えに行くから！！！！！！！

しらゆき

せんぱい、殺しって言っちゃだめなんじゃ……

灰音

あ、お前の方が早く殺し終えるかもしれないか！

灰音

そのときは××倉庫まで来てくれ！

しらゆき

あの、殺しって言っちゃだめなんじゃ……まあいっか

しらゆき

わかりました！

しらゆき

デート、楽しみにしてます♪

灰音

ああ、俺もだ

灰音

また夜に会おうな

「夜に会おうな」の部分だけ聞いたモブA

(ひぇええええええ！？)

「夜に会おうな」の部分だけ聞いたモブB

(よ、よよよよよよよよ夜に！？！？！？)

「ま、待ってくれ、話を、仕方なかったんだ、っぐあ！？」

グサッ。

灰音

ふー、終わった終わった

灰音

やっぱり俺の方が早く終わったな

灰音

しらゆきを迎えに行くか

灰音

あ、袖に血が散っちまってるな……クソ。デートだから、出来るだけ汚さないようにしてたのに

灰音

はー、袖まくっとこ

灰音

しらゆきは、あのデカい屋敷で殺してるんだったか

――コンコン。

灰音

しらゆき、入るぞ

しらゆき

あ、せんぱい！

しらゆき

いま殺し終わったところだったんです～！

灰音

……あー、その。そのワンピース、よく似合ってる、と思いマス

しらゆき

ふふ、なんで敬語なんですか

しらゆき

ありがとうございます

しらゆき

せんぱいに喜んでもらいたくて、買ったんですよ

灰音

ぐあｯｯｯ(破壊力100000000か？？？)

しらゆき

ど、どうしました！？

しらゆき

そんな、胃腸系の毒を盛られたターゲットみたいな声を出して……

灰音

お前、自分の言葉の破壊力考えろ？？

灰音

しゃがんでるときに頭上から金属バット食らうぐらいの威力はあるからな？？？

しらゆき

えへへ、褒めすぎですよ～

机に置いてあったグラスを手にとって、彼女はそれを鞄に入れた。

しらゆき

証拠隠滅完了♪

しらゆき

らぶらぶデートのお時間ですね！

灰音

ああ

唇を重ねる。

灰音

俺、お前と付き合い始めてから、確実に毒に強くなってるんだよな

しらゆき

えへへ

しらゆきは、濡れた唇を指で拭う。

しらゆき

わたしの体液、毒ですもんね♪

灰音

初めてキスしたとき、俺倒れたもんな～……毒耐性ぜんぜんない時だったから

しらゆき

せんぱいを強くできてなによりです♪

しらゆき

わたしの毒、せんぱいと付き合い始めてから、どんどん強くなっていってる気がします……

しらゆき

キスする度に、ドキドキするから

灰音

はは、俺の彼女強すぎ

灰音

下手に手を出そうとする間抜けが全員死ぬからいいよな

しらゆき

せんぱいは、わたしの口づけで死んじゃうの、怖くないんですか？

灰音

どんな毒でも耐性つけてやるよ

再び、唇を重ねた。

主

しらゆき→自分の体質を知ったうえで怖がらない灰音が面白い

主

無自覚サイコなところにもキュンキュンしてる。

灰音

だから、俺は金のために仕方なく殺してるのであって……

しらゆき

やっぱり無自覚ってサイコーですね

主

灰音→たまたましらゆきが人を殺す場面に遭遇して一目惚れ

主

しらゆきの唾液(毒)に耐えるため、毎日毒を少量飲み続けてる

しらゆき

愛ですね～！

灰音

愛には毒が付き物だからな

主

以下蛇足

主

しらゆきちゃんにキュンときた人、ぜひとも

『ラパチーニの娘』(N・ホーソーン著)

を読んでみてください！！！

主

しらゆきちゃんのがっつりモデルにさせていただいてます

主

性癖が変えられますよ……

主

それでは、読んでくださってありがとうございました～！

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花陽

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