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コメント
4件
めっちゃ気になるとこで終わってもた笑 エ、モシカシテボクヨゲンs((((
続き楽しみ
主
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 警察官パロ⚠️ 黄様若干翠様に嫌われ⚠️ 敬称に違いあり⚠️ パクリ禁止⚠️
主
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15,静寂の灯、微睡の夜に
夜の街は、雨上がりの匂いがした。
濡れたアスファルトに街灯が反射して、光が滲んでいる。
刑務州の夜は、いつもより少し静かだった。
軽いノリで言いながら、蘭は手錠を掛けた。
抵抗もなく項垂れる男を、同僚に引き渡す。
その表情に疲れが滲んでいたが、蘭は気にも留めずパトカーへと乗り込んだ。
シートに背を預けて、フロントガラス越しに夜空を見上げる。
警察官としての仕事を終えた後、彼はその足で刑務所へと向かう。
「刑務所長」としてのもう一つの顔が、彼を待っていた。
——“正義”と“罪”の狭間で生きる二つの肩書。 その境界は、いつだって曖昧だった。
助手席に置かれたファイルが微かに揺れ、雨粒がリズムを刻むようにフロントガラスを叩いた。
時刻はもう二十一時を回っている。
刑務所に着くと、静まり返った廊下に靴音が響いた。
夜勤の看守たちが軽く会釈をする。
その一言に、蘭は曖昧な笑みで返す。
——“所長”なんて呼ばれてもう何年経ったんだろう。
扉を開けて、自室に入る。
机の上には書類の山。
壁際には未整理の資料。
自分で片づける暇も、気力もなかった。
椅子に深く座り込み、机に顔を伏せる。
小さくぼやいた声が、静寂に吸い込まれる。
そのとき——
不意に背後から声がして、蘭は思わず顔を上げた。
振り返ると、扉の前に亥留馬が立っていた。
黒髪は少し乱れ、いつもの無表情に、わずかに柔らかい色が混じっている。
と、亥留馬は肩をすくめながら口笛を吹いた。
蘭は「はぁ……」と長い溜息を吐いた。
机の上の書類を軽く叩きながら、ぼんやりと亥留馬を見つめる。
その言葉に、亥留馬は一瞬だけ目を見開いた。
そして、少し照れくさそうに笑う。
蘭は苦笑して首を傾げる。
亥留馬の声は、静かで、それでいて確かな温度を持っていた。
蘭の問いに、亥留馬は頷いた。
蘭はぽつりと呟く。
机に肘をつき、頬杖をついたまま、ぼんやりと照明を見上げた。
その光は眩しくなく、どこか優しい。
亥留馬は少しだけ考えるように沈黙した。
そして、真面目な声で言った。
「亥留馬が?」と蘭は思わず小首を傾げる。
亥留馬が肩を竦めると、蘭はふっと笑った。
そんな軽口を交わせるほどには、二人の間に柔らかい空気が流れていた。
蘭は目を細め、机の上のファイルを指でなぞる。
まるで、そこに眠る記憶を呼び起こすように。
その声は静かで、けれど確かに決意を含んでいた。
亥留馬はゆっくり頷く。
蘭は目を閉じて、穏やかに微笑んだ。
亥留馬は、微かに口角を上げた。
まるで、授業の始まりを聞く学生のように、椅子を引き、蘭の正面に座る。
その瞳は真剣で、静かな覚悟を宿していた。
時計の針が、静かに時を刻む。
夜勤のざわめきも、遠くの廊下の足音も、今はすべてが静まり返っている。
その静寂の中で、二人だけの時間が流れた。
外では、再び雨が降り始めていた。
窓を伝う水滴が、まるで記憶の欠片のように滑り落ちていく。
蘭はそっと息を吸い込む。
その声は、静かな夜に滲んでいった。
その言葉を皮切りに、彼の物語が始まる。
長い沈黙の奥に隠してきた“過去”が、ゆっくりと形を持ちはじめる。
亥留馬は黙って、ただその声に耳を傾けた。
彼の手の中で、カップの湯気がゆらゆらと揺れていた。
15・了
主
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡160
主
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