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天 ヶ 瀬 .
「三途…」 背後からか細い声が耳に届く。 「、マイキー!どうしました?」 憂鬱な気持ちが一気に吹っ飛ぶ、満面の笑みで次の言葉を待つ。 「5日後の誕生日、」 「マイキーのお誕生日ですね!今年は何が欲しいですか?」 マイキーは少し俯き、小さな声で呟いた。 「ん、」 たった一言とマイキーの青白く細い指先が俺へ向く。 「え、?」 「クスッ…じゃーな、春千夜」 普段は決して呼ばない呼び方で、揶揄うような顔を見せ去っていく。 その後ろ姿を見つめながら、指差の意味を悶々と考える。 「俺が欲しいってことなのか…?」 一人、自問自答を繰り返す。何とか折り合いをつけ結論を出した。 そうと決まれば、誕生日の準備をする。これが最後の誕生日プレゼントに なるだろうと思い、一足先に準備をするのだ。 最後くらい、マイキーにとっていい思い出になって欲しいから。
俺は、外に出てケーキとたい焼きを予約しに出掛けた。 其の次いでに病院を受診する。マイキーの誕生日に症状は出したくない。 薬を貰おうと、俺は梵天専属の医療機関に訪ねた。 「リルゾール、病気の進行を遅らせる内服薬です。 沢山飲めば治る訳では無いので内服量は守ってくださいね。」 俺がヤク中だと知っている医者は、強く念を押す。 「わーった、わーったから!執拗ぇんだよ!!」 医者は呆れた様子で、言葉を続けた。 「…毎日、お仕事終わりに病院へ通ってください。」 「あ゛?何でだよ。」 「筋肉や関節に対する対症療法です。 毎日のリハビリで残存機能を維持することが重要になります。」 「ふーん…?兎に角、毎日通えばいいんだな?」 「えぇ。」 へーい、と適当に返事をし、病室を出る。薬を貰い、俺は帰路を歩いた。
風呂を済ませる、腹は減らなかったから食わないことにした。 椅子に座り、ノートを開く。 記述を終え、マイキーに対する思いと共に、ノートを閉じた。
8月15日 マイキーが自分の誕生日について触れてきた。 何が欲しいのかと聞くと俺の事を指差した、多分そういうことなんだろう。 一応、ケーキとたい焼きも用意した。 後は俺の準備を済ませるだけ。 俺はマイキーの事が好きだから、監禁でもレイプでも何でも許せるかも。 死ぬときは病死じゃなくて、マイキーに殺されたいな。 そういえば今日は一度も発症しなかった、薬のおかげか? いっそ、このまま治ればいいのに。 明日から毎日リハビリに通院、これもマイキーの為。 マイキー、██████ 。
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
コメント
23件
マイキーの誕生日プレゼント、春千夜が欲しい(?)って…… 最高じゃないか☆
遅れた( ; ; )いやほんと最高...............てかなんでそんな医療知識持ってるん?尊敬