この作品はいかがでしたか?
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天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
⚠あてんしょん⚠ ・マイ春、蘭春、竜春要素3種盛り() ・全文テキスト ・長い ・表現上、ちょいちょい普段使わないような漢字が含まれているので 分からない意味や漢字があればコメントで聞いてください。
神が俺の姿を見て哀れんだのだろうか、将又(はたまた)俺の願いが 届きでもしたのだろうか。 マイキーの誕生日を前に俺の症状は、何事も無かったかのように収まった。 一応、心の中で神にお礼をする、信者なわけじゃないが。 症状が発症しないのがこんなにも楽だなんて、そんな気持ちで足取り軽く アジト内をぶらぶらと歩く。 ふと、視線の先に灰谷兄弟の姿が映る。
スーツの裾を小さく引っ張ってみる。 めんどくさそうに嘆声を漏らし、此方を振り向く。 「な~に、三途。」 「そんなめんどくさそうな顔すんなし。」 「お前が言いずらそうにしてる時は大抵、碌なことにならないからな。」 「チッ……あの、さ」 俺は口籠もったように言葉を発する、何時もみたく言葉が出てこない。 その姿が面白く感じたのか、蘭がせせら笑う。 「この前は、ありがと 。」 恥ずかしい、やはり慣れないことをするべきではないな。 「…なになに、春チャン薬キメてんの~?笑」 本当にこの灰谷蘭という男は、余計なことしか言えないのか。 「お前のそういうとこホント嫌い、」 灰谷から顔を逸らし、其の場から立ち去ろうとする。 ギュッ 時が止まったような気がした、全身に重みを感じる。 「な、んだよ…」 「可愛いなーって。」 竜胆が揶揄うように笑みを溢す。 ずるーい、と蘭も前から抱きついてくる。 暑い、けど幸せな気持ちになる、俺は無意識に蘭に抱きつき返す。 「へ、?」 蘭の口から普段は聞けない程、間抜けな声が耳に届く。 あまりの滑稽さに、俺は思わず失笑してしまう。 蘭の肩辺りに擦りついてみると、これまた面白い反応を見せるのである。 「揶揄ってんじゃねーよ…」 「ンは、仕返しな~笑」
俺は蘭から竜胆へ向きを変え、抱きつく。 竜胆はあまり驚いた顔を見せず余裕そうだ、が。 髪が風で小さく靡く度、隠れている耳が赤く染まっているのが しっかりと分かるのだ。 「ははっ…幸せだな、ボソッ」 竜胆と蘭の腕の中で、蚊の鳴くような声で呟く。 幸福に浸る、ジワジワと目から涙が溢れそうになる。 病気で着々と死に近づいていってるのも、マイキーの傍に ずっと居られないのも、全部、全部、怖い筈なのに。 ネガティブな世界に引きずり込まれる、幸せなんだけどな。 「あ、首領~♡」 ふと、蘭の能天気な声で現実に引き戻される。 グイッ 「…仲良くするのはいいが、此奴は俺のだ。」 服の襟を引っ張られ、マイキーに抱き寄せられる。 雪のように真白な髪で視界が埋め尽くされた、同時に唇へ柔らかな感触が。 「うわ、独占欲ヤバ。」 竜胆が冷淡な顔をする、思わずあはは…と苦笑を一つ。 「行くぞ、"春千夜"」 灰谷を睨みつけると、マイキーは俺の手を引き其の場から離れる。
「あの…、マイキー、?」 灰谷と離れ、マイキーの自室に連れられたはいいものの。 ソファに投げ捨てられると俺の腹に跨がり、只々俺の顔を見つめて約10分。 いい加減、俺の顔に穴でも空くんじゃないか? 「はぁ…」 マイキーが大きなため息を吐く、俺を見ては呆れた表情をする。 一体全体、この人は何がしたいのか全く読み取れない。 躊躇し俺はマイキーから顔を逸らす…ことは叶わないようだ。 顔を思い切り掴まれ、逸らすなと圧が掛けられる。 対応に困り果て戸惑っていると、マイキーが小さく口を開く。 「…俺じゃ、お前を幸せに出来ねぇ、?」 俺はその言葉に唖然とする、理解が追いつかない。 「何、言ってるんですか…俺の人生、マイキーが全てですよ。」 「俺と居るときより、幹部の奴らと居るときの方が幸せそうだし…、」 小さい子供のように両頬を膨らませ、白地(あからさま)に 拗ねた表情を浮かべる。 俺は跨がるマイキーの首に、手を回し抱きつきジッと見つめる。 「拗ねないでくださいよ、マイキーが居るから俺は幸せなんですから、」 マイキーは更に満足しないような顔をする。瞬間、首筋に痛みが走った。 「い゛ッ…まいき、?」 何度も、首筋に痛みが走る、マイキーから漏れる吐息が、 酷く艶やかに感じてしまう。 先程から反面、マイキーは満足げな表情をする。
「鏡、見てきていーよ。」 俺はソファから立ち上がると、マイキーの自室にある鏡の前に立つ。 首筋を見てみると、くっきりと付いた歯型、紅色に染まったキスマーク。 スーツでは隠れない場所全体に、しっかりと付けられていた。 「ま、マイキー!!これじゃ隠せないじゃないですか、!!!」 俺は、顔を今までにない程赤らめマイキーに怒鳴る。 「いいだろ、隠さなくても。」 「俺のだって証拠だから、堂々と見せつけとけよ?」 飄々とした態度で、マイキーはベッドへ潜り込む。 大きく被った布団の中で、顔を紅潮させていることを俺は知る由もない。
リハビリから家に帰宅し、風呂に入る。 浴槽の水に顔を沈め、首筋を指先で撫でる。 「なんなんだよ…、分かんねぇッ…」 不意に出た喉を締め上げたような唸り声が、風呂場に響き渡った。 風呂から上がり、寝室へ直行する。 いい加減飯を食べなきゃいけないと思うが、食欲が湧かない。 俺はノートを開き、スラスラと文字を書く。 記述を終えると、布団へ潜り込む。
8月16日 今日は██な1日だった。 灰谷達の恥ずかしがってるとこも見れたし、何より暖かかった。 ずっとこんな日々が続けばいいのに。 マイキーにも独占されて嬉しかった、 薄々感づいてて気使ってくれてんのかな、笑 もう3日くらい飯を口にしてない、でもいっぱい動くから5kgぐらい減った。 餓死するのが先かもな。明日、鶴蝶に作って貰うか~。 死ぬ前なのに、ホント██ 。
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
天 ヶ 瀬 .
コメント
12件
ハイ!ハイ!天ちゃんの小説好きです!!!!!!!!(大声
コメント失礼しますぅ やばい。遅れてしまった。。 最高すぎ。好き好きキキ。。♡ ちくわうまいよね。🥺💖