嘘つき

翔太side

1人になってしまった体育館に 泣き声が響く。

顔は涙でぐしゃぐしゃになっていた。

気づくと俺は

そう口にしていた。

もう

どうしたら…

ふと佐久間の方を見ると

転がっていた瓶に

まだ少し、 液体が入ってるのに気づいた。

震えた手を抑えながら瓶を拾い 俺はそれを飲んだ。

飲み込むと同時に頭に激痛が走る。

声を発する間もなくその場に倒れる。

視界はぼやけ 力が入らなくなってきた。

弱くてごめん

本当はずっと

ずっと真っ直ぐに

伝えたかった

"ありがとう" って

言えなくてごめんなさい

守れなくてごめんなさい

こんな勝手に

終わらせてごめんなさい

苦しめてごめんなさい

ごめんなさい

ごめんなさい……

静かに息を引き取った

その目からは微かに涙が伝っていた

ここは…、？

あ、俺死んだんだ、、

こんな時でも

メンバーに頼ろうとする俺は

本当に弱い

阿部に腕を引っ張られて 連れて行かれる渡辺。

ｷﾞｭ

『おかえり』

守れなくていい。

弱くたっていい。

守りたい人がいれば

強くなれる

こうやって一緒にいられる

幸せがあるんだから

命が絶えても

心はずっと傍にある

そしていつか

いつか叶えます

また一緒に生きて

幸せを分かち合えるその日まで

絶対諦めないよ ＿＿ 。

みんな…、ありがとう。

𝐞𝐧𝐝