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東雲 咲希
…私たち、別れよっか
結城 樹
…………
東雲 咲希
美麗のこと、好きなんでしょ？
結城 樹
…………
結城 樹
…あぁ
東雲 咲希
バレバレだよ…(笑)
東雲 咲希
でも、私応援してるから
結城 樹
ありがとう、咲希
樹は私に背を向け歩き出した
東雲 咲希
(やっぱり…やだよ…)
東雲 咲希
(行かないで…)
胸が締め付けられるように苦しい
そんな時、樹が振り返った
結城 樹
咲希…
結城 樹
大好きだった
結城 樹
付き合ってくれてありがとう
樹が口角をニッと釣り上げ笑う
東雲 咲希
…うん
東雲 咲希
(ずるい、ずるいよ樹…)
東雲 咲希
(私は…今でも大好きだよ…)
今度こそ樹は歩き出した
私は樹が見えなくなっても手を振り続けた
翌日
伊織 雄飛
あ~！やっと学校終わった！
伊織 雄飛
疲れた~…
東雲 咲希
だね~
東雲 咲希
皆、早く帰ろっ！
白瀬 美麗
うん！
結城 樹
あ、美麗
白瀬 美麗
なに？
結城 樹
話あるから、教室残ってて
白瀬 美麗
あ、分かった
東雲 咲希
じゃあ、私たちは先に帰ってるよ
東雲 咲希
またね！
伊織 雄飛
バイバイ！2人とも！
去り際に咲希は私にこう言った
｢幸せにしてもらいなよ｣
白瀬 美麗
(咲希…ありがとう)
…………
白瀬 美麗
もう、皆帰ったね
白瀬 美麗
それで、話って…
結城 樹
みっちゃん
白瀬 美麗
えっ…
白瀬 美麗
それ…
結城 樹
懐かしいよな…
結城 樹
お前は俺の事ゆうくんって呼んでたっけ
白瀬 美麗
やっぱり、ゆうくんなんだね
結城 樹
あぁ
結城 樹
お前がゆうくんって呟いたあの時、全部思い出したんだ
白瀬 美麗
えっ…！あれ聞こえてたの？！
結城 樹
まぁな
結城 樹
隠し方下手すぎんだよ(笑)
白瀬 美麗
別に…良いでしょ
ゆうくんは私の頭にポンと優しく手を置き
こう呟いた
結城 樹
ま、そんなお前も好きだけど
白瀬 美麗
えっ…
白瀬 美麗
今、何て…
結城 樹
初めてお前が教室に入ってきた時
結城 樹
天使みたいだって思った
結城 樹
何て美しいんだって
結城 樹
…………
結城 樹
好き、美麗が好きだ
結城 樹
俺と付き合ってくれ
白瀬 美麗
…………
視界が涙で曇る
結城 樹
何で泣いてんだ？！
結城 樹
俺、何か言っちまったか…？！
白瀬 美麗
ううん、違う…
白瀬 美麗
嬉しいの…
白瀬 美麗
ゆうくんに好きって言って貰えて…
結城 樹
何だよ、それ…
ゆうくんの顔は真っ赤に染まった
結城 樹
…………
白瀬 美麗
ねぇ、ゆうくん…
結城 樹
何だ？
白瀬 美麗
私に…
白瀬 美麗
｢好き｣を教えてくれてありがとう
結城 樹
それは俺のセリフだ
そう言ってゆうくんはニコリと笑う
やっぱり私はこの笑顔が…好きだ
｢交差するオモイ｣
[完]
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