琴美の友達
よくやるよね〜美琴〜
桜田琴美
ははは…葵先生のためだからね…そろそろ死にそうだけど…
琴美の友達
でも、長谷っちもこの頃頑張ってんじゃん?
桜田琴美
なんで??
琴美の友達
この前、結構夜遅くまで遊んでて、帰りにばったり会っちゃってさ、
琴美の友達
まぁ、長谷っちは気づいてないと思うけどさ。
琴美の友達
終電にスーツで走り込んで来て、ビックリしちゃってさ!
琴美の友達
しかも片手にあんたの補習のプリントと、数学の参考書?持っててさ。赤ペンで必死に間違えてるとこ直してたよ〜?
琴美の友達
まぁ、担任と、学年主任、テニス部の顧問にあんたの補習となると
琴美の友達
あの鬼でもそろそろ体もたないよ?
琴美の友達
もう少し、優しくしてやんな〜?
うそ…初めて知った…
そんな、こんな自分の為に毎日毎日忙しいのに、時間を掛けてくれてるなんて…
それから、長谷先生への気持ちに変化が…
長谷奏多
ここが、a+43-…になるから…
桜田琴美
(長谷先生って意外と手綺麗なんだな…
桜田琴美
(男の人って感じで、大きくて…優しい手してる…
私は無意識に長谷先生の手に触れてた…
長谷奏多
………桜田?
桜田琴美
え?
名前を呼ばれて、我に返った。
桜田琴美
えっ!!あ、す、すいません!!
長谷奏多
どうしたんだよ?今日変だぞ桜田熱でもあるのか?
おでこに長谷先生の大きな手が当たる…
なんだろう。苦しい。
痛い。
息が出来ない。
心臓がはち切れそうなくらい早い脈を打ってる。
うそ…葵先生と話す時よりも、ドキドキして逃げてしまいたくなる。
長谷先生にこんな気持ちになるなんて思ってなかった。
《つづく》