気づいた時には遅くて、恋に落ちていた。
普段は羅刹かという位に怖いし、遊びと称しておもちゃにされたりと散々な目に合っている。
それなのに、恋とは分からないもので、理不尽極まりない、守若の兄貴に惹かれている事に気づいた時は、自分でも驚いた。余りにも驚きすぎて、思わず寒中水泳してしまったくらいだ。
今でも時々、パワハラ、アルハラ当たり前な兄貴に、何で恋をしたのかについて自問自答を繰り返し、眠れない日々を送っている。 本当に意味が分からない。
守若冬史郎
佐古大和
守若冬史郎
佐古大和
守若冬史郎
守若が佐古の背中に文字を書いていく。 指が背中を滑っていくのが、少し擽ったい。
守若冬史郎
佐古大和
守若冬史郎
佐古大和
佐古大和
守若冬史郎
佐古大和
佐古大和
守若冬史郎
佐古大和
守若の背中を前にして、何て文字を書くか、佐古は悩む。
ああでもない、こうでもないと考えているうちに、佐古の中に悪戯心が目覚める。
どうせ、伝わらないなら、伝えたい言葉を文字にしてみても許されるのでは?と
この関係性を壊したくなくて、一歩も踏み出せずにいる臆病な自分。
佐古大和
まだ、告白する勇気もふられる勇気もないけど、これくらいなら、しても許されるだろう。
佐古大和
佐古は守若に贈る言葉と共に、守若の背中にそっと口づけを落とした。
おわり
あとがきと補足 伝えたい気持ちを、あえて相手に伝わらない形にして伝えあうとか、おいし過ぎる。 恋の旧字体は戀なのは有名だけど、愛の旧字体の㤅。文部省発表の一般漢字表に採用されなかった為、旧字体がある事自体、知らない人が多い。 個人的には、恋は戀の方が好き。糸言糸はもつれた糸は簡単にほどけず、そこに心が入ることで、心が断ち切れない様を表してるのが良い。 最後の部分は、キスお題で、のだかぶを書いてる最中なので、混ぜてみた。わなかぶなら独占欲な腰へのキス、なぐかぶなら誘惑な太ももへのキス、くがかぶなら尽くしたい脛へのキス。こばかぶなら情欲な胸へのキスをさせたい。 因みに背中へのキスはもっと愛情を伝えたい気持ちの表れ。 そして、守若の「ti amo」とは、イタリア語で貴方を愛している、って意味。
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