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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで

生徒

暖かい陽の光が降り注ぎ、桜の蕾も膨らみ始め、春の訪れを感じる今日ー・・・

私たちは今日、卒業式を迎えた

夜空

咲夜くん…

先生

卒業生、退場

パチパチパチパチ

結衣

夜空あぁ〜ッ

結衣

卒業しても、会おうね…っグスン…

夜空

もちろん…っ

生徒

うぁーん…ッグスン、さみしーよ

生徒

今度、遊ぼうね…っグスン…ッ

生徒

約束だよ…ッ

生徒

卒業しても、俺ら友達だからなっ…グスン…ッ

生徒

当たり前だろっ

結衣

夜空〜、写真…撮ろう…!

夜空

うんっ

パシャッ

生徒

みて、第二ボタン貰えたっ///

生徒

良かったじゃー、ん!

生徒

いーなー

生徒

…咲夜、来なかったな…

結衣

ね…

生徒

ねね!なんか校舎前で何かやってるらしいよ!

生徒

行ってみよー!

みんなは、下へ向かっていった

廊下には、人が少なくなった

窓の下を見ると、みんなが楽しそうに笑っている姿が見えた

…、夜空…

夜空

心くん…

夜空

卒業おめでとう

夜空も…おめでとう

夜空

うん…っ

夜空

…今日、咲夜くん…来なかったみたい

夜空

どうして、かな…

…、これ…

心くんは、私に手紙を差し出した

夜空

…咲夜、から…

夜空

…今、咲夜くん…どこに、いるの…?

分かってた…

薄々、気づいてた…

もしかすると、いなくなってしまうんじゃないか…

会えなくなるんじゃないか…

でも、私はそれに気づかないフリをした…

…もう、…いない…よ

夜空

夜空

…そっ、か…

黙ってて、ごめん…

夜空

心くんは何も悪くないよ…

夜空

手紙、渡してくれてありがとう

よぞ…ッ

夜空

じゃ、またね

私は、走り出した

バタバタ

きっとこれからも、この日常が続くと信じてた…

咲夜くんと過ごす日々が…ずっとずっと続くんだって…

…信じたかった…っ

ギーガシャン

夜空

はぁ…っ、はぁ…ッ

どうして…、咲夜くん…

カサカサッ

私は手紙を開いた

夜空

卒業おめでとう、夜空

卒業式に俺がいなくて、びっくりした?

これを夜空が読んでる時、きっと俺はこの世にいない

だからって泣くなよなー?笑

子供の頃から俺は、体が弱くて入院ばっかの生活だった

だけど残り寿命が少ないって知って、普通の高校生やってみたかったんだ

だけど、病気のこと話すと…夜空きっと泣くと思ったから…

信じてなかったわけじゃなくて、ただ夜空には笑ってて欲しかったんだ

黙ってて、ごめんなっ

夜空、俺は夜空が好きだったよ

夜空

…ッ、

夜空の話し方、夜空の優しい声、夜空の暖かい目とか、爪先まで綺麗な手…

全部全部好きだ

多分…いや絶対

夜空のことを、この世で1番好きだったのは俺だなっ

夜空

…ッ、グスン…ッ

大事なもの作ると、別れる時…苦しくなるだろ…

だから俺は、恋なんてしないつもりだった

だけど、夜空と仲良くなりたい…夜空ともっと一緒にいたいと思うようになった

仲良くなっていくうちに俺は、夜空に〝恋〟をした

でも俺はもうすぐ死ぬ

だから、この気持ちに蓋をした

本当は、「夜空は俺のもんだーっ!」って世界中に叫んでやりたいぐらいだったんだからな!

夜空

…ふふ…っ笑

俺の事、忘れないでくれますか?

心には悪いけど、やっぱり夜空には忘れて欲しくない

俺のこと思い出すの辛くなるかもしれない…嫌だって思うかもしれない…

夜空

そんなこと…ッ、思わない…よ…

夜空

…グスン…ッ

それでも、俺との思い出も…俺のことも…ずっとずっと覚えてて

夜空

うん…、ッ…絶対忘れない…グスン…

夜空、俺と出会ってくれてありがとう

夜空

グスン…、うん…ッ

俺に恋という感情を教えてくれて…、俺を好きでいてくれてありがとう

夜空

…うん…グスンッ…好きだよ…、大好き…ッ

俺と、未来の話をしてくれてありがとう

約束、守れなくてごめんなっ

夜空

…う、ん…グスン…ッ

夜空のおかげで、毎日毎日…楽しかった

夜空

私も…、ッ楽しかっ、た…ッ

俺に最高に幸せな高校生活をありがとう

夜空、バイバイっ

〝またなっ!〟

〝また明日っ〟

〝じゃ、またっ〟

今度は、〝またね〟じゃないんだね…

夜空

ありがとう…ッグスン…、咲夜くん…ッ

夜空っ

夜空

咲夜、くん…ッグスン…

夜空

夜空

あ、心くん

夜空

おはよう

うん、おはよう

私たちは大学生になった

私は、一人暮らしを始め、心くんは同じアパートに住んでいる

夜空

このままじゃ、瑠香に怒られちゃうよ…

2人で遅刻は、怖くないんじゃない?

夜空

…ふふっ笑

早く行こ

夜空

うんっ

瑠香

あ、夜空っ

夜空

瑠香…っ

夜空

ごめんね、遅くなって

瑠香

別に、いいわよ

瑠香

どーせあいつのせいなんでしょ

勝手に決めつけないで

私たちは今日、咲夜くんのお墓参りに来た

瑠香

結衣は今日来れないって

瑠香

佐藤が今日こっちに帰ってきてるんだってよ

夜空

そうなんだ

瑠香

あんたは水持ってきて

…はぁ、はいはい

瑠香

行こ、夜空っ

夜空

うん笑

私は咲夜くんの、お墓の前にかがんだ

咲夜くん

私ね、今…凄く楽しいよ

あの時、あの屋上で咲夜くんと出会えたから…

たくさんたくさん…ありがとう

瑠香

咲夜くんと出会ってから私は、咲夜くんに、いろんなものを貰った

私は何か…咲夜くんに返せたかな…

夜空

またね…咲夜くん

咲夜

またなっ

夜空

そう聞こえた気がした

夜空

…、うん…ッグスン…またね…ッ

私は今朝、夢を見た

昔、病院の屋上で出会った男の子の夢

名前も顔も思い出せないけど…私の初恋の人

ギーガシャンッ

夜空

眩し…

…ッ、グスン…

誰か、いる…?

…グスン…ッ、もう…嫌だ…ッ

夜空

大丈夫…?

夜空

泣いてるの?

うるさい

てか誰、あんた…

わっ…綺麗な顔…

夜空

私は夜空っ

夜空

君は?

俺は●●

夜空

●●っ、いい名前だね

それが私と、君の出会いだった

その子とは、会う度に仲良くなっていった

病院に行くたびに、毎日屋上に行って

毎日会っていた

だけどある日、急にお父さんの容態が悪化した

夜空

お父、さん…?

お母さん

うわぁぁぁ…ッん

お母さん

あな、た…ッグスン

私は、ちゃんと分かってた…

お父さんの病気があまり良くないことを

だけど、みんなが笑うから…大丈夫だって信じてた

夜空

お母さん…

お母さん

大丈夫ッ、大丈夫だから…ッグスン

私はお父さんが死んだ日…、屋上には行けなかった

その次の日から、あの子が屋上に来ることは無くなった

何も言わずに、言えずに…その子とは会えなくなってしまった

今、どこで何をしてるか分からないけど…

また、会えるといいな…

瑠香

今日このあとどこ行く?

夜空

あそこのカフェ行きたいな

いいね

瑠香

お腹空いた〜

夜空

ふふっ笑

えっと、一応終わりです

もし、なにかアドバイスとかあったら教えてくれると嬉しいです!

ありがとうございましたっ

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