みか
かけるくんー!
みか
遊ぼう!
かける
うん!
かける
公園に行こ!
みか
危ない!止まって!かけるくん!
みか
ねぇ!行かないで!
ドンッと音がして血が滲み出ている
みか
あ...あぁ...う...ぁ......
みか
おかあ...さん...
みか
かけるくんが...
家に帰ってお母さんに報告をして
思いっきり泣いた
出来るなら、夢にしたかった 「嘘」にしてしまいたかった
そのまま時は過ぎ、気づけば高校を卒業しようとしていた
あの日、かけるくんが死んだ日から私の心の中は空っぽだ
今日もいつものように無言で学校に行って、
無言で家に帰って寝る
今日は疲れていたせいか、すぐ眠りに落ちた
毎日、私は夢を見る
あの日から、ずっと同じ夢を
かけるくんが喋ってる
私と
本当のことを言えば私に似た何か
そう、これは小さい頃の記憶
みか
なんで...なんで私とは話してくれないの...?
みか
私はかけるくんをこんなにも好きなのに...
みか
もっと一緒に話して、遊びたかった
今日の夢はなんだか違う気がした
溢れる涙が止まらない
そして、暗転。
夢が覚めるのだと思い、目を閉じる
でも、夢なんか覚めなかった
みか
こ...こは...2人でよく来た公園...?
そこには、いるはずのない彼がいた
みか
かけるくん!
かける
みか...ちゃん?
涙が溢れた
どうしようもなく
それを見たかけるくんは
かける
話をしよう?
みか
う...ん!
かける
僕はね、見ての通り死んでるでしょ?
かける
で、僕が死んだからみかちゃんは立ち直れずにいる
かける
今のみかちゃんはビルの下に隠れた光を欲しがっている花みたい
かける
その光ってさ、なに?
みか
かけるくん...
かける
そうだね
かける
でも僕死んでるし、光のあるところで楽しく過ごそうよ
かける
僕のことは忘れて...ね?
みか
わかった...わかった...!
みか
大好きだよ...かけるくん
そして、暗転
本当の夢の終わりなのだと悟った
かける
...ばいばい
かける
......最後にいうなんてずるいや
かける
僕も好きです...
それから毎日楽しく学校を通った
友達も出来た
みか
かけるくんを生きがいに、かけるくんの分まで生きるんだ
みか
かけるくんを好きってことは変わらない
みか
でも恋愛系で好きってわけでは無いと思う
今日も私は晴天の中毎日を楽しく過ごす