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罪人
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ぎぃぃ…
自分の家のドアが開く音がする。 もしや、と思いながら玄関を見てみると予想通り見覚えのある顔がこちらをのぞいていた。
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彼を見るとなにやら買い物を済ませた後のようで 大きな重そうな袋を抱えていた。
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いつものように代わりに袋を持って彼をリビングまで送ると 彼は大分疲れていたようでソファーにダイブした。
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そういう彼は汗のついた額を拭ってため息をつく。
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ひどく重い袋を彼の足元に置いてあげる。 華奢な彼の体型と運動不足の体力ではこの袋を片手に俺の家まで来るのは大変だっただろう。
少しクーラーをつけてぐたっとしている彼の横に座る。
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にやにやしている彼が片手に持ったままだった紙袋を俺に手渡してきた。 持ち手は微かに湿っていてここにつくまでの葛藤を物語っている。
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俺はにこにこしながら袋の中にあった箱を取りだし、開けてみる。 箱は重厚感がありアクセサリーでも入っていそうだ。
見慣れた高そうな箱でも彼からもらうと何倍も嬉しい。 ただ、彼のくれるものだ。少しヘンテコなものかもしれない。
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箱を開けると中にはシルバーのピアスが入っていた。 ロブにつけるのがいいだろうか。十字架の形をしている。 ギラギラとした重厚感のある色のシルバーに細かい模様の堀が入った繊細な造形をしていた 見た感じすぐにクロムハーツの物だ、とわかった。
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彼の少し長い髪からキラリと光って出てきたのは同じ色の逆十字架のピアス。 不意にも綺麗だと見とれそうになる。
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元からつけていたピアスを外し 俺は新品の十字架を耳につける。
なんだかとっても嬉しくて 弾けそうで いつもの毎年のことなのに。
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彼はガサゴソと大きなビニール袋からいろいろ取り出してくる。 ヘンテコ枠だ。俺の勘がそう言っている。
罪人