最初に思ったことは
どうして知りたいのかだ。
私の事なんて、知る価値もないのに
夢主
…なんでそんなこと聞くんですか
マイク
い、嫌なら別に言わなくても―
そういうマイク先生の言葉に
被せてきた人がいた
相澤
お前の理解者になりたい
夢主
!
そんなこと言われたのは、
初めてだった
相澤
知りたいって、
相澤
理解者になりたいって気持ちじゃ足りないか?
心の中が、暖かくなった
嬉しかった。
夢主
…相澤先生とマイク先生は
夢主
知らないかもしれないんですけど
夢主
実は私、小さい頃に親をなくしたんです
放課後の静かな教室にそぐわない
私の昔の重い話
夢主
いつも母は、言っていたんです
夢主
自由になりたいなって。
だから、自由を求めるのは
母親譲りなのかもしれない
夢主
でも、その自由の内容は教えてくれなかった。
夢主
今の先生たちみたいにね。
なぜ教えてくれなかったのか
それは、自由の答えを知った時
ようやくわかった。
夢主
母が言っていた「自由」って
夢主
死ぬ事なんだって、この前ようやく気づいた
相澤
!!
驚いた顔をしている
まあ、無理もないだろう
夢主
だから、自由って素敵なんですよ
死=自由
自由=救済
夢主
つまり、死って救済なんです
夢主
私にとって、行きずらい世の中から
夢主
解放してくれる唯一の手段
マイク
…
相澤
…
2人とも黙っている
夢主
どうしました?
相澤
つまり、自由になりたいってことは
マイク
死にたいってことか?
夢主
当たり前じゃないですか
相澤
…じゃあなんで、泣いてるんだ
夢主
え、?