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一人の少女と呪術高専

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一人の少女と呪術高専

5 - 一人の少女と呪術高専 〘part.4〙

♥

62

2021年07月05日

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柚憂 ユウ

(私が"醜女"として扱われるようになってからは)

柚憂 ユウ

(1度も神社の外には出ていない)

柚憂 ユウ

(否、"出させてもらえていない")

柚憂 ユウ

(年に一度、この地では祭りが開かれる)

柚憂 ユウ

(唯一、その日だけは家族が不在になるから"自由"だった)

柚憂 ユウ

(まぁもちろん、私が逃げ出すことのないように監視は付いていたけど…)

柚憂 ユウ

(それでも、いつもに比べればとてつもなく幸せに感じた)

柚憂 ユウ

(私の幸せは歪んでしまったのだろうか)

柚憂 ユウ

("幸せ"って)

柚憂 ユウ

(なんだ…………)

柚憂 ユウ

私は"しあわせ"が

柚憂 ユウ

ワカラナイ…………

ザッザッザッ…

夏油傑 (高専)

硝子と夜蛾先生に連絡を入れようか

五条悟 (高専)

あぁ

柚憂 ユウ

(「硝子」?……「夜蛾先生」?)

柚憂 ユウ

(誰だろう…)

夏油傑 (高専)

会えば分かるよ (ニコッ)

柚憂 ユウ

?!

柚憂 ユウ

なんで…分かったんですか?

夏油傑 (高専)

さぁ?なんでだろうね (ニコッ)

五条悟 (高専)

うさんくせぇ笑顔してんなよ

夏油傑 (高専)

相変わらず酷いな。悟は (苦笑)

夏油傑 (高専)

硝子

家入硝子 (高専)

ん、なんだ

夏油傑 (高専)

実はあれから急な任務が入って、任務先で一人の女の子を保護したんだ

夏油傑 (高専)

傷が酷い。主に打撲痕だな

家入硝子 (高専)

何歳くらいだ

夏油傑 (高専)

小学校低学年くらいかな

夏油傑 (高専)

7歳……くらいだと思う

家入硝子 (高専)

そうか

家入硝子 (高専)

分かった

家入硝子 (高専)

こっちに連れてくるんだろ?

家入硝子 (高専)

待ってる

夏油傑 (高専)

ありがとう

夏油傑 (高専)

硝子には連絡を入れた

夏油傑 (高専)

高専に着いた頃には治療ができるだろう

五条悟 (高専)

そうか

夏油傑 (高専)

今、痛いところはあるかい?

柚憂 ユウ

……痛いところ?

柚憂 ユウ

……痛い…痛い………………

柚憂 ユウ

"痛い"って何?

五条悟 (高専)

…は?

五条悟 (高専)

…お前ソレ、本気か?

柚憂 ユウ

……は、い

五条悟 (高専)

("痛い"を知らない…?)

五条悟 (高専)

(そんなわけねぇだろ)

五条悟 (高専)

(生きてりゃ痛みを感じることくらい………)

五条悟 (高専)

(……!!!)

五条悟 (高専)

(これは憶測に過ぎねぇ)

五条悟 (高専)

(だけど、だけどもし……)

五条悟 (高専)

(もしコイツが………)

五条悟 (高専)

("痛覚を失っていたら??")

五条悟 (高専)

(普通に生きることさえ許されないような環境で生きて来たコイツは)

五条悟 (高専)

(そこまでして抗っていたってことか……)

五条悟 (高専)

(自らの"感覚"さえも捨てて………)

柚憂 ユウ

………?

柚憂 ユウ

あの…

五条悟 (高専)

…!

五条悟 (高専)

なんでもねぇ……

五条悟 (高専)

行くぞ

夏油傑 (高専)

……

夏油傑 (高専)

(この子……相当だ…)

夏油傑 (高専)

夜蛾先生に連絡を入れてくるよ

夏油傑 (高専)

悟と君は……って

夏油傑 (高専)

まだ自己紹介をしていなかったね

夏油傑 (高専)

私は「夏油傑」

夏油傑 (高専)

さっき言った、"呪術高専"の1年で"特級呪術師"だよ

夏油傑 (高専)

改めてよろしくね

柚憂 ユウ

……はい

夏油傑 (高専)

ほら、悟も

五条悟 (高専)

わぁーってるよ

五条悟 (高専)

俺は「五条悟」

五条悟 (高専)

その他、こいつと同じ

五条悟 (高専)

よろしくするつもりはねぇからな

夏油傑 (高専)

おい…

夏油傑 (高専)

君は?君の名前

柚憂 ユウ

私は…「紅神柚憂 コウジンユウ」です

夏油傑 (高専)

柚憂…で、いいかな?

柚憂 ユウ

はい…

柚憂 ユウ

…お好きなように呼んでください

五条悟 (高専)

じゃあ"チビ"で

夏油傑 (高専)

なっ…?!

夏油傑 (高専)

いきなりそんな…

柚憂 ユウ

…!

柚憂 ユウ

おまかせ、します

夏油傑 (高専)

……じゃあさっき言いかけたけど

夏油傑 (高専)

私は夜蛾先生に連絡を入れるから悟と一緒に先に向かっててくれ

柚憂 ユウ

はい…

五条悟 (高専)

よろしく〜

プルプルプル…プルプルプル………

夜蛾正道 (教師)

もしもし。傑か

夏油傑 (高専)

はい。無事に終わりました

夜蛾正道 (教師)

どうなった

夏油傑 (高専)

……少女を保護しました

夏油傑 (高専)

7歳くらいの…

夏油傑 (高専)

彼女の父親は…家族は典型的な"クズ"でしたよ

夏油傑 (高専)

殴る蹴るは当たり前

夏油傑 (高専)

家族どころか同じ人間としても見ていない素振りでした

夜蛾正道 (教師)

………

夜蛾正道 (教師)

そうか

夜蛾正道 (教師)

あの神社は、昔は私も参拝しに行っていたところだ

夜蛾正道 (教師)

その子の父親だという男の前任も悪評高い方だった

夜蛾正道 (教師)

ずっとそうだったのかもしれんな

夜蛾正道 (教師)

何故、そこまで貶されなければいけなかったのか

夜蛾正道 (教師)

謎が多いな

夏油傑 (高専)

……そうですね

夏油傑 (高専)

あの子の目には光が点っていなかった

夏油傑 (高専)

まるで、光を失ったようでした

夏油傑 (高専)

まぁ実際のところそうなんだろうけど

夏油傑 (高専)

……あの子には"感情"がないように感じた

夏油傑 (高専)

正確には"無い"と言うよりも"薄い"と言うか……

夜蛾正道 (教師)

……なるほどな

夜蛾正道 (教師)

現状はわかった

夜蛾正道 (教師)

しばらくの間は高専に住まわせよう

夜蛾正道 (教師)

硝子のところで手当を受けさせてやれ

夏油傑 (高専)

そのつもりです

夜蛾正道 (教師)

頼んだぞ

五条悟 (高専)

おいチビ、なんであんなことされてたんだよ

柚憂 ユウ

…あんなこと、ですか?

五条悟 (高専)

いわゆる"虐待"だろ。あれ

柚憂 ユウ

……分かりません

柚憂 ユウ

エスカレートしたのは、あの時です……

どうしたの…?美愛ちゃん

美愛 ミウ

グスッ

美愛 ミウ

あのね…

美愛 ミウ

お姉ちゃんがね、グスン

美愛 ミウ

お化けの話ばかりしてくるの、グスッ

お化け…ですって……?

アンタ、美愛ちゃんがお化け怖いの知ってんでしょうが

わざわざ怖がらせて泣かせて、どういう神経してんの?

だいたい…

母さん

コイツに何を言っても無駄だ

"人間"じゃないからな

コイツには"人の心"がないんだよ

……怖かったな、美愛

ヨシヨシ…

美愛 ミウ

うぇ〜ん!

美愛 ミウ

怖いよぉ〜(泣)

柚憂 ユウ

……も……ない

あ?

柚憂 ユウ

美愛も…見えてたじゃない……

柚憂 ユウ

親の前だからって、"可哀想な自分"を演じなくていいよ……

美愛 ミウ

……!

美愛 ミウ

酷い……

美愛 ミウ

酷いよ、お姉ちゃんのバカ〜(泣)

おい

お前

どういうつもりだ

また嘘をつくの?

父さんの言う通りね

早く死ねばいいのに…(((ボソ

柚憂 ユウ

(ホントのことを言うと、怒られる)

柚憂 ユウ

(それはいつも私で、妹は愛されている)

柚憂 ユウ

(何がいけなかったんだろう)

柚憂 ユウ

(何が……)

後で、"いつもの場所"に来い ((ボソッ…

柚憂 ユウ

ビクッ

柚憂 ユウ

は、はい……((ボソッ…

美愛が言ってた"お化け"とは

なんだと思う?

柚憂 ユウ

……分かりませn

ドカッ

「分かりません」じゃねぇんだよ!!!!!!

俺は"答えろ"っつったんだよ!!!

お前の耳は飾りか?!

柚憂 ユウ

ご、ごめんなさいっ!!!ビクビク

柚憂 ユウ

ホラー映画などに出てくるような、お、お化けでは、あ、ありませんっ!!!ビクビク

……やっぱりか

ついに忌み子を産み落としてしまったな………

柚憂 ユウ

(忌み子…?)

柚憂 ユウ

(どういうこと……?)

お前はもう人間じゃねぇよ

二度と俺たちに近づくな

話しかけるな

気味の悪い醜女を相手にできるほど、こちらも暇では無いのでな(嘲笑)

柚憂 ユウ

っ…!!

なんだ、その目は?

文句か?言ってみろよ

オラッ!!!言ってみろよっ!!!!!!

ドカッ バキッ ドゴッ

柚憂 ユウ

うぐっ

柚憂 ユウ

がっ!

柚憂 ユウ

がはっ!!

汚ぇな

掃除しとけよ

ゴミが…((睨))

柚憂 ユウ

ビクッ

柚憂 ユウ

カタカタカタ…

返事ィ!!!

バキッ

柚憂 ユウ

う"っ!!

柚憂 ユウ

は、はいっ…!!!

チッ…

なんで俺がこんなこと……ブツブツ

柚憂 ユウ

お化け……じゃないのか…

柚憂 ユウ

私たちの知らない"何か"を私は視たんだ…

柚憂 ユウ

忌み子…

柚憂 ユウ

またひとつ、名前が増えたなぁ……

柚憂 ユウ

あはは……

柚憂 ユウ

もう二度と…「柚憂」って、

柚憂 ユウ

"名前"では呼んでくれないのかな

柚憂 ユウ

私は……

柚憂 ユウ

誰なの…

柚憂 ユウ

誰……?

柚憂 ユウ

私は"私"が、

柚憂 ユウ

ワカラナイ……

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