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放課後の教室。 夕日が差し込む窓際で、永玖(えいく)は一人、窓の外を眺めていた。頭の中には、あの笑顔が浮かんで離れない。
永玖
静かに呟いたその声は、誰にも届かないーーはずだった。
その直後、背後から聞こえた声に心臓が跳ねる。
颯斗
振り返ると、そこには親友の颯斗(はやと)。いつもの笑顔じゃない、少し真剣な顔つきだった。
颯斗
永玖の胸がズキっと痛む。嫌な予感。まさかとは思いつつも、耳を塞ぎたくなる。
颯斗
世界が一瞬止まった気がした。 親友と、好きな子が被ったーーでも、自分はまだ何も言っていない。気持ちを打ち明ける前に、颯斗が先に動いた。
永玖は、ぎこちない笑顔で頷いた。
永玖
言葉とは裏腹に、胸の奥がぎゅっと締め付けられる。
その夜、永玖はスマホを見つめながら、桜のアイコンを開いては閉じる。
永玖
そして翌日、桜が永玖に声をかけてきた。
桜
その声に心がまた波打つ。颯斗には言ってない。でも、桜が自分に声をかけてきた。
ーー何かが動き出す。 友情か、恋か。永玖の選ぶ未来は、どっちだーー?