桃
桃
そう呆れつつも
桃の表情は柔らかい
紫
紫
桃
桃
俺と桃は笑い合った
翠が
翠
翠
と嘆いているのがおかしくて
さらに声を上げて笑い転げた
けん玉の行き先を見ると
窓枠に切り取られた青空がどこまでも広がっていた
けん玉救出のために教室を出た翠を待ちながら
俺と桃はスマホでドッペルゲンガーの情報収集を試みる
架空の存在として語られているためか
記事ごとに細部が微妙に異なっていた
紫
紫
紫
紫
紫
桃
桃
桃
桃
桃が拳を震わせながら呟く
かけるべき言葉を探していると
廊下から慌ただしい足音が近付いてきた
翠
翠
翠がワイシャツの裾でけん玉を拭きながら戻って来る
桃は翠の様子を見て呆れたように微笑んだ
重い雰囲気が霧散したので
俺は内心で感謝する
翠
翠
翠がスマホを覗き込んできたので
傾けて見せる
翠
翠
翠
理解したのかしていないのか定かではないが
翠は納得したように頷きながら自分のスマホを取り出した
翠
翠
翠
そこまで言い
翠は言葉を止めた
何事かと思い視線を巡らせると
体を震わせているではないか
翠
翠
翠
翠が興奮しながら
俺の眼前にスマホの画面を差し出した
大方
どすけべな広告でも見つけたのだろう
しかし
その予想はいい意味で裏切られてしまう
ドッペルゲンガーって何者?
恋人は?
いつから存在するの?
気になる特徴をまとめてみました!
紫
紫
俺は拳を上げて快哉を叫んだ