夏油傑
君はとても素晴らしい力を持っているね
夏油傑
私はね、大いなる力は
夏油傑
大いなる目的のために使うべきだと考える
夏油傑
今の世界に疑問はないかい?
乙骨憂太
?
夏油傑
一般社会の秩序を守るために呪術師が暗躍する世界さ
乙骨に肩を組む夏油はそのまま演説を続ける。
やたらと距離が近い。
夏油傑
つまりね、強者が弱者に適応する矛盾が
夏油傑
成立してしまっているんだ
夏油傑
なんって嘆かわしい!!
乙骨憂太
はぁ…
夏油傑
万物の霊長が自ら進化の歩みを止めてるわけさ
夏油傑
ナンセンス!
夏油傑
そろそろ人類も生存戦略を見なおすべきだよ
夏油傑
だからね、君にも手伝ってほしいわけ
乙骨憂太
?、何をですか?
夏油傑
非術師を皆殺しにして呪術師だけの世界を作るんだ
禪院真希
( 何… )
パンダ
( 言ってんだ? )
蝶野〇〇
ザッ
夏油傑
!
と、突如夏油の後頭部へ一直線に向かう藤色の刀。
その背後からの攻撃を夏油は前へ飛んで悠々と避ける。
乙骨と夏油の間に着地した〇〇に1年全員が驚く。
その速さと、見たこともない憎悪に満ちた〇〇の表情に。
五条悟
僕の生徒にイカれた思想を吹き込まないでもらおうか
夏油傑
〇〇ー!悟ー!久しいねー!!
更に〇〇に続いて現れる五条と夜蛾、その他術師。
夏油は〇〇と五条に対してにこやかに手を振る。
五条悟
〇〇とその子達から離れろ、傑
夏油傑
今年の1年は粒揃いと聞いたが、成程
夏油傑
君の受け持ちか
夏油傑
特級被呪者、突然変異呪骸、呪言師の末裔
夏油傑
そして、禪院家の落ちこぼれ
禪院真希
テメェ、
夏油傑
発言には気をつけろ
夏油傑
君のような猿は私の世界にはいらないんだから
乙骨憂太
ごめんなさい
乙骨憂太
夏油さんの言ってることはまだよく分かりません
乙骨憂太
けど、
夏油の言葉に乙骨の纏う雰囲気が変わる。
乙骨を庇うように立つ〇〇の肩に手をおいて
夏油を軽く睨んだ。
乙骨憂太
友達を侮辱する人の手伝いは僕にはできない!!
蝶野〇〇
!!
夏油傑
すまない
夏油傑
君を不快にさせるつもりはなかった
〇〇の刀を持つ手が普段より冷えて小刻みに震える。
その冷たく小さな手を優しく握りながら五条は言った。
五条悟
じゃあ一体どういうつもりでここに来た
夏油傑
宣戦布告さ
夏油傑
お集まりの皆々様!!
夏油傑
耳の穴かっぽじってよーく聞いて頂こう!!
夏油傑
来たる12月24日!!日没と同時に!
夏油傑
我々は百鬼夜行を行う!!
夏油傑
場所は呪いの坩堝、東京新宿!
夏油傑
呪術の聖地、京都!
夏油傑
各地に千の呪いを放つ。下す命令は勿論"鏖殺"だ
夏油傑
地獄絵図を描きたくなければ
夏油傑
死力を尽くして止めに来い
夏油傑
思う存分呪い合おうじゃないか
菜々子
あー!!夏油様お店閉まっちゃう!!
夏油傑
もうそんな時間か、すまないね悟
夏油傑
彼女達が竹下通りのクレープを食べたいときかなくてね
夏油傑
お暇させてもらうよ
五条悟
このまま行かせるとでも?
夏油傑
やめとけよ
夏油傑
可愛い生徒が私の間合いだよ
突然現れる大量の呪いが術師を囲う。
どれも夏油が放った手駒の呪霊達だ。
蝶野〇〇
傑、
〇〇のか細い声を受け取った夏油は
それをそっと追い返して
そのまま呪霊の足に乗って飛んで行った。
夏油傑
…それでは皆さん、戦場で