西山栞
( はーーーかっこい )
キラきゅんが登場するアニメの スマホゲームをする。
限定ガチャをひきながら 帰ろうと廊下を歩いていると、
一際大きな女子の声がした。
女子
キャー!及川さーん!!
西山栞
( 及川… )
ナルシイケメンこと 及川先輩の名前を叫ぶ
女子に釣られて、
私はなんとはなしに 体育館に足を踏み入れた。
「ナイッサー!」
「ライトライトー!!」
中心にネットが張られ、
ビブスを着た選手達が バレーボールをしている。
見慣れない体育着を 着ているから、
片方は違う高校から 来ているのだろう。
点が入り、コート外で ボールを持っていたのは…
西山栞
( ナルシ…じゃなくて、及川先輩 )
及川先輩は 集中しているのか
見た事ないくらい 真剣な顔をしていて、
ボールを上げると ジャンプサーブを繰り出した。
その速さとコントロールに 相手チームは反応出来ず、
点が入る。
それで1セットが 終了したようで、
チームメイトが 及川先輩の方に集まった。
及川先輩はハイタッチを しながら笑っている。
西山栞
!
昼のような爽やかさはなく、
純粋にこの時間を 楽しんでいるような笑顔。
その屈託のない笑みに 私は顔に熱が集まるのを感じた。
女子
及川さーん!!
及川徹
👋🏻
女子
キャー!!
隣の女子達の声に我に返る。
愛想良く手を振った及川先輩と 目が合ってしまった。
及川徹
あ
西山栞
タッ
私はすぐに顔を背けて 体育館を出てしまった。
ドキドキと激しく弾む胸を抑えて 早歩きで学校を出る。
その胸の高鳴りが推しへの それとは違うという事を、
この時の私はまだ 気付きもしなかった。







