今宵も🥂💙はナイフを握る

ﾀﾋを覚悟してから時が流れた

が、いくら待てども痛みはおろか

身体に伝わる振動すらない

目の前には血塗れの男と

青髪の青年が立っていた

青年の手は返り血で真っ赤に染っていて

男はナイフを握ったまま倒れて、、、

いや頭を貫かれﾀﾋんでいた

その光景に不思議と恐怖は感じず

代わりに変な声がでた…w

いや無視かい

男は死体を引きずって

また暗闇へと消えた

緊張感から解放された俺は

唖然としていた

そして男の姿が見えなくなると

その場にへたりこんでしまった

昨日のことは夢だと割り切り

俺は翌朝いつもどおりに

出社の準備を進めていた

偶々テレビで見たのは

行方不明事件だった

しかも被害者は俺の上司

俺は会社で上司に嫌がらせじみた

俗に言うモラハラを受けていた

それから数日後、会議の日になった

いつもどおりほとけっちは遅刻で

集まった皆と10分近く待っている

テレビは丁度ニュースをやっていた

しかも話題は蛇男について

夜中に襲われそうになったことは

心配させたくないから内緒にした

あれ？でも何でりうら…

俺の帰宅時刻が遅いこと知ってるんだろ

もしかしたらあの男たちは

蛇男同士だったのかもと思った俺は

半分独り言のつもりで呟いた

冗談のつもりだったのに

まろが過剰に反応した

突然怒鳴った彼に戸惑っている

驚いたけどまろは蛇が好きなのかも

蛇と殺人鬼を一緒にされたくなくて怒ったんだ

とりあえずそう思うことにした

証拠もなしに疑うことは出来ない

蛇男が複数いるなんて話してなかったから

しばらく部屋には沈黙が訪れた

空気を読まないほとけっちには

救われたと誰もが思ったのだろう

会議が終わり玄関で皆を見送りに出た

気をつけてと念を押すのも

俺があんな目にあったから

余計心配になってしまったのもある

俺は不安に駆られながらメンバーを見送った

帰宅すると妹が"血肉"を抱えて処理部屋から出てきた

聞くと妹は頷くと同時にﾀﾋ体を投げてきて

俺に処分を任せてきた

見透かしたように問い首を傾げる

風呂場へ向かうのか妹は去っていく

言われたとおり俺が許せるはずないんや

残された男だったﾀﾋ体たちを眺め

首に彫られた蛇が血を求めるように

這い上がってくる気がした