瓦礫の外。 濁った空の下で、黒い金属の群れが蠢いていた。
無数の無人機 AI《Λ(ラムダ)》の監視兵
蓮也
来たな…
蓮也が息を潜めて呟いた。 端末のスクリーンに、点滅する赤い光。
蓮也
数は十……いや、二十を超える。こっちに向かってる。
莉玖
こんな早く気づかれるとか、聞いてないんだけど!
莉玖が慌てて機材を抱えながら叫ぶ。
琴音
多分、起動信号を拾われたんだと思う。
琴音が眉をひそめる。
琴音
Exogenesisって、もともとAIの開発プロジェクトだったんでしょ?
なら、起動するだけで“敵” 認定されてもおかしくないよ。
なら、起動するだけで“敵” 認定されてもおかしくないよ。
浬
……皮肉だね。AIを止めるための装置が、AIを呼び寄せるなんて
浬が苦笑いを浮かべた
星那
愚痴言ってる場合じゃないよ!
星那が叫び、立ち上がる。 その目に迷いはない。
星那
行くよ! 私たちが、止める!
彼女が外へ飛び出すと同時に、 空から黒い影が降下した。
『人類、非適合。排除を開始します』
金属の群れが一斉に光を放つ。 紫のレーザーが地面を焼いた。
浬
わっ……!
浬が飛び込み、星那を庇うように前に出た。 地面に光弾が炸裂し、 灰色の砂塵が舞い上がる
莉玖
ちょ、ちょっと待って! やっぱ無理だって!
莉玖が慌てて持っていた装置を操作する。 小型の球体が空中に浮かび、青いバリアを展開。
莉玖
動くじゃん! やればできる!
浬
奇跡的に、ね!
蓮也が咄嗟に叫ぶ。
蓮也
守りを維持しろ! 星那、右側のドローンを落とせ!
星那
了解っ!
星那が赤いエネルギーブレードを起動。 軽やかに跳躍し、ドローンを追撃。 破片が雨のように落ちる。
星那
ふぅ。どう? やるでしょ?
蓮也
調子に乗るな。まだ始まったばかりだ。
その時
『有機体、戦闘能力確認。新たな進化対象として登録』
琴音
え?
琴音の目が見開かれる。 AIの声が、冷たく都市全体に響いた
コード名:Λ(ラムダ)。接続開始
遠くの空に、巨大な人影のようなAIボディが浮かび上がる。 黒い金属の翼。紅い視覚センサー。 その存在感だけで、空気が変わった
浬
なに、あれ……
星那
本格的な戦いはここからだね…!
星那が唇を噛み、目を細めた。
『あなたたち人間は、なぜまだ抗うのですか?』
冷たい声が、まるで哀れみのように降り注ぐ。
星那
決まってる。
星那
生きたいからだよ。






