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切ねぇ……
昨日からずっと書きたくて昨日今日で頑張った。変なところで終わったのは理由あるから気にして
僕が彼女に初めて会ったのは病院だった
僕は怪我、彼女は病気
多分だけど...
たまたま天気が良くて調子も良かったから屋上に行った
そこに君はいたんだ
肌は少し焼けてるけど透明感があって
涼しそうに風に当たってる彼女は綺麗だった
ぼーっと君を見ていた僕に気が付いて
一瞬驚いた顔をして軽くお辞儀をした
そんな君に驚いて僕も軽いお辞儀をする
空が綺麗で、たまに視界に映る彼女もすごく綺麗だった
僕は彼女に会いたくて何度も何度も屋上に行った
最初は挨拶程度だった
今では
「最近、この曲が好きでね__」
「あ、僕もその曲好き」
「ほんと?この歌詞とかすっごく好きで...」
「そうそう、___ってすごくロマンチックで__」
なんて、世間話っぽい事も話すようになった
だけど人間の回復能力は強いもので
僕は数日後退院する事になった
「僕、退院するんだ」
なんて言えば
「そっかぁ...」
なんて悲しそうに返してくれる
「ねぇ、退院しても会いに来ていい?」
なんて小っ恥ずかしい事をいえば彼女は
「いいよ、毎日でも、なんてね」
少し恥ずかしそうに返してくる
少し暑くて、風が気持ちよくて
このたった数分間の会話は楽しくて
「何度でも会いに行くよ。君が...」
好きだから。
喉まで出てきた言葉を仕舞った
今、言ってはいけない
言ってしまうと彼女が壊れてしまいそうだから
あの後僕は何度か彼女に会って退院した
今では普通に学校に通っているし部活にも出られるようになった
だけどやっぱりどこかで彼女の事を考えていて
少し異常だなって自分で思う
部活終わりに病院に行くってなると日が落ちてからになってしまう
彼女を待たせるのは少し申し訳なかったが 僕のために待ってくれていると考えるとすごく嬉しかった
駅から遠い病院にだったが足取りは軽かった
ある日いつも通り病院に行った
病室に行くのは何となく気まずくていつも屋上集合だった
屋上に行くといつもの彼女の姿はなかった
「家族が来ているのかなぁ」
なんてつぶやきながら日が沈む空を眺めていた
カチャッ
ドアが開く音が聞こえた
振り返るとそこには彼女に似た、彼女ではない誰かが立っていた
「あ、あの__君で合ってる?」
「い、いきなりだけどちょっと来て欲しいんだ」
そう言って返事をする間もなく連れていかれた
「いきなりでごめんなさい..._が、会いたいって言ってね、」
「ぁ、ごめんなさい。私_の姉の_って言うの」
「え、えっと...」
「ほんとにいきなりでごめんなさい、」
「でももう_は長くないらしいの」
「ぇ?」
いきなりの事だった
僕は知らなかった。言われてなかった
多分、言えなかったんだろう、
それか、言わなかった。わざと
僕が扉の前で思考を巡らせていると
「1度だけでいいから、_に合ってくれると嬉しいな...」
「私がいたら気まずくなるかもしれないから、外で待ってるよ」
そう言って_さんは離れていった
ドアに手を伸ばす。手が震える
僕は今どんな顔をしているだろうか、
そもそも、どんな顔で会えばいいのか
そんなふうに悩んでいると中から
「_君、居るんでしょ?」
と、いつもとは違う、弱々しい声が聞こえてきた
ガラッ
「すっごく泣きそうな顔」
「...っ」
「どうして言わなかったの...って?」
「うん、すっごく聞きたい。でも、理由があるのかなって」
「言っちゃうと、せっかくの覚悟が崩れそうだなって」
「ずっと前にもう死ぬ事はわかってたんだ。」
「ははっ、もう、死んじゃうんだから言っても良いやって」
「せっかくなら最後、会いたいなって」
「そっか、ねぇ、僕もひとつ良い?」
「なぁに?」
「僕はね、君が大好きなんだ」
「...え?」
「好きだから、毎日会いたかったし、ずっと居たかった」
「だから、毎日来てもいいって言われた時すごく嬉しかった」
「っやめてよ、死にたくなくなっちゃう」
「...私も、大好きだよ」
「両思いだね、」
「う...ん、っは」
「..._ちゃん?!」
「はぁっ、っ...」
彼女が、いきなり苦しそうにする
そこからは一瞬のようで、ものすごく長いようで
多分僕はナースコールを押したんだと思う
部屋に医者や看護師が来る
少しずつ小さくなる線の山
気付いたら彼女は冷たくなっていた
わからなかった
頭の整理がつかなかった
いつもどうり、屋上に行った
彼女が居る気がした
でも、誰もいない
たった数ヶ月、君と出会って、少しずつ仲良くなって
この数ヶ月でこんなに好きになって一瞬で失った
ただの知り合いだったが葬式にも出させてもらった
彼女が好きだという花を棺に入れる
火葬された彼女のお骨はあまり丈夫とは言えない骨だった
辛い中、屋上に来て待っていたと思うとすごく辛かった
とても、申し訳ないことをしてしまったと
僕はあの後確か_さんにお礼を言って帰った
多分これから、彼女以上に惚れる人は出来ないと思う
なんでかって?
僕は今社会人として
そして歌手として過ごしている
歌手と言ってもボカロメインでたまに自分で歌ったり
しかも作る曲がほとんど彼女に対してだから今でも未練たらたら...
やっぱり異常だなとは思う
僕がこんな歌を作ってる限り彼女は僕の中で生きている
「ねぇ?」
「え?」