何も聞きたくない

会いたくなかった。

どうして、今なんだよ。

助けて、っ。

蛍ちゃん、たっくんっ！

もう、蛍ちゃんにもたっくんにも迷惑かけない。

俺が2人を守るんだ。

俺が、傷付いても、壊れてもいいから。

あの人に会った···なんて言えるわけが無い。

それにモブ男は俺に会いに来たんだ。

2人になにかするつもりは今は無さそう。

俺が、対応しなきゃ。

毎日蛍ちゃんが隣にいてくれたからすごく賑やかで、暖かくて。

でも、今は隣が寂しい。

苦しい。冷たい。

この時を俺は後悔した。

行かなければよかった。

蛍ちゃん達に助けを呼んでれば、話をしてれば良かった。

ﾄﾞｻｯ

ｶﾞﾌﾞｯ

気持ち悪い。

なんで男のち〇こを！！

なんで、尻を触ってるんだ！！

胸も、っ！！揉むなよ！

それから俺は、コイツに掘られた。

初めては、蛍ちゃんが良かった。

あらゆる所を触られ、泣かされ、イかされ、気絶しても終わらなかった。

寝る暇も無く、朝まで調教セ〇クス。

今なら、コイツから離れられる。

早く家に帰らなきゃ。

そこら辺にある自分の服を着て、荷物を持ち、家を出た。

ﾄﾞｻｯ

我慢の限界だ。

涙が、溢れてきた。

早く自分の部屋に行かなきゃなのに腰が痛くて起き上がれない。

父さんたちに気付かる前に···っ。

ｶﾞｼｯ

父さんに腕を掴まれた瞬間、アイツの光景を思い出してしまった。

怯える俺に放心状態な父さん。

一時考え、俺に近付いた。

見透かされたような、感じがする。

父さんには隠せない、そう思った。

ｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼｺﾞｼ

ぁあ、消えない。

どうしよう。

汚いのが、取れない。

ｽﾞｷｯ

カッターで【肉便器】と彫られた。

その他、【俺の肉便器】、何個ものの【正】、【いいケツ】だとか書いている。

それは、尻にも背中にも、お腹にも服に下に隠れるところ全て書いていた。

嫌だ。

いやだ、嫌だ！！

なんで俺が！なんでこんな目に！

なんであの時、アイツの心の声を聞かなかった！

聞いてれば、こんな事にはならなかったはずなのに！

もう···おそい、か。

俺の中に、そう刻んだ。

ｶﾞﾁｬｯ

ﾊﾞｻｯ

今日が休みでよかった。

って、部活はあるんだけどね。

休みの連絡、入れとかなきゃ。

ﾋﾟｺﾝｯ

澤村さんのスマホに通知がなった。

おかしい。

いつもなら嬉しがって部活に来るのに。僕に会いに来るのに。

休むって？翔陽は風邪なんか引かない子。

元気で、笑顔でずっと僕に着いてくるのに。

僕はすごく後悔した。